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1990 年度 実績報告書

日本農業・地域農業の産業規模と産業連関に関する理論的政策的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02301100
研究機関京都大学

研究代表者

頼 平  京都大学, 農学部, 教授 (70026467)

研究分担者 嘉田 良平  京都大学, 農学部, 助教授 (90111947)
稲本 志良  京都大学, 農学部, 教授 (80026468)
藤谷 築次  京都大学, 農学部, 教授 (30046453)
西村 博行  京都大学, 農学部, 教授 (60003068)
亀谷 〓  京都大学, 農学部, 教授 (20026529)
キーワード地域農業の産業規模と産業連関 / 供給費の節減 / 商品価値競争力の発揮 / 労働不足経済 / 地価高騰神話 / 過疎・過密 / 公共財・サ-ビス提供型地域基盤産業
研究概要

本年度は,第1に,地域農業段階の産業規模と産業連関を分析する方法を研究した。第2に,各地域の産業連関の実態を考察した。実態分析から,次の結果を得た。第1に、食品関連産業は国内農業に対して、輸入農産物なみの低い供給費を要望している。これに対して各農業地域は、地域の立地条件と主体面の相対的優位性を活かしながら供給費の節減に努めている。他方では安全・健康・ほんもの・グルメ志向に対応して、地域個性を生かす方向で、商品価値競争力を発揮している。それができない地域の農業は沈滞を招き、日本農業全体としては,産業規模の絶対的縮小段階に追いつめられている。
第2に,労働不足経済への転換に応じて,農業労働の安定兼業化と高齢化、および後継者不足という担い手問題を誘発している。近年、商工業経済のカジノ化・バブル化段階において「地価高騰神話」が将来も残るが、地域間格差が著しいという農地市場状況を生みだしている。さらに首都圏への企業中枢部の一極集中を生み,その結果,過疎・過密問題と経済の地域格差問題を深刻にしている。これが農産物市場条件とともに、労働・土地・資本財市場条件の地域間格差を拡大し,それに対応する形で,地域農業生産の地域間格差と多様性とを拡大している。
第3に,中山間地域や都市近郊地域では,農産物生産費を大幅に切り下げることをあきらめて,農業の「公共財・サ-ビス提供型地域基盤産業」という役割を,市民に理解してもらうことや,都市交流型農業,観光・保養型農業,加工型農業,有機農業など、新しい農業サ-ビス提供型農業でもって活路を開こうとする地域もみられる。

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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