研究分担者 |
三村 昌泰 広島大学, 理学部, 教授 (50068128)
三井 斌友 名古屋大学, 工学部, 助教授 (50027380)
菊地 文雄 東京大学, 教養学部, 教授 (40013734)
岡本 久 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (40143359)
牛島 照夫 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (10012410)
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研究概要 |
1.研究代表者を中心に得られた成果:(1)非線形振動論と通信理論の変調や検波の解析に現われる準周期現象の数値解析に有効なガレルキン法および誤差評価つきの存在と一意性の定理を確立した.数値例として,準周期的外力を伴うファン・デア・ポ-ル型およびダフィング型の常微分方程式の準周期解の数値解析を行った.(2)常微分方程式の初期値問題の解の族に対する条件数の概念を新に導入して,初期値問題の解法として離散化法が有効であるかどうかを判定する基準を与えた.(3)連立非線形方程式の大域における数値解法としての弧長法は分岐現象の解明に有効であることがわかり理工学の広い分野で用いられるようになった. 2.分担者が著しい成果を収めたもの:(1)牛島照夫は線形モ-ド解析を通じて水の波の固有値問題の各種の近似法による数値実験を行い,近似固有値と真の固有値との相対誤差の大域的挙動は各近似に特有のパタ-ンが有ることを見い出した.(2)岡本久は流体力学に現われる非線形問題,特に分岐問題の数学的解析を行った.2次元ナビエ・スト-クス方程式のレイノルズ数を徐々に大きくしていったとき生じる不安定性の発生メカニズムを数値解析した.(3)河原田秀夫は自由境界の最適形状設計問題について考察し,相分離現象,流れの自由境界および体積変化と接触点の運動を考慮したステファン問題の数値解析を行った. (4)菊地文雄は電磁場と固体力学の有限要素法の研究を行い,特に共変要素のプログラム化と設計問題への適用の功績に対し第20回石川賞が授与された.(5)三井斌友は常微分方程式系に対する並列アルゴリズムを開発した.(6)三村昌泰は化学波,凝固等に現われる層,界面ダイナミクスの画像動画化処理法を開発して著しい成果をあげ,これ等をICIAM(米国)国際会議で講演報告して国際交流を深めた.
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