研究課題/領域番号 |
02302017
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
木舟 正 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40011621)
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研究分担者 |
原 忠生 国立弓削高等専門学校, 教授 (60013413)
松原 豊 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助教授 (80202323)
村木 綏 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 教授 (70013430)
谷森 達 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10179856)
手嶋 政廣 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (40197778)
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キーワード | 高エネルギーガンマ線天文学 / 解像型チェレンコフ望遠鏡 / チェレンコフ光 / 空気シャワー / 宇宙線の加速 / 宇宙線の起源 / ガンマ線星 / 宇宙の高エネルギー現象 |
研究概要 |
前年度末から開始したガンマ線パルサーなどの観測を引続き行いつつ、装置の改良、増設を行った。観測初期のデータから、望遠鏡の駆動に伴う電気的雑音および望遠鏡周辺の床などからの反射光などの夜光雑音が観測データに無視できない影響を与えていることが明らかになった。平成4年4月から7月の時期に、これらの点について対策、改良を加えた。さらに、光電子増倍管の増設を行い総計220チャネルのカメラを完成させ、トリガー回路の改良整備をあわせ行った。その結果、ガンマ線の検出エネルギーとして約1TeVを得て、ほぼ見込み通りの性能を実現することができた。 かにパルサー/星雲、帆座のパルサー、PSR1706-44などのガンマパルサー、およびその他の、銀河系内外の諸天体についてデータを収集した。0.1゚程度の角度分解能を実現していること、宇宙線雑音を除去して約1/10にすることができること(到来方向の情報を加えれば約1/100)が観測データから明らかにされた。望遠鏡の性能に関する結果を公表論文に取りまとめ現在印刷中である。TeV領域において唯一確立したガンマ線源であるかにパルサー/星雲についての観測は平成4年12月から5年1月に行った。かにパルサーは観測地から天頂角53゚以上の位置となり、このような大天頂角ではチェレンコフ光の像が縮んで見えることが期待されていたが、予想どおり確認され望遠鏡が天頂角60゚程度まで使用可能であることが明らかになった。このデータに含まれているかにパルサー/星雲からのガンマ線の信号により望遠鏡の性能の詳しい較正を行うとともに、帆座のパルサー、PSR1706-44などの他のガンマ線パルサー、活動銀河の中心核などからの高エネルギーガンマ線の信号検出に関しては、現在解析中であり、まもなく公表の予定である。 3ケ年にわたる本科研費で計画した解像型チェレンコフ望遠鏡が予定どおり完成し、稼働を開始したと結論できる。
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