研究課題/領域番号 |
02302074
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
落藤 澄 北海道大学, 工学部, 教授 (50001152)
|
研究分担者 |
持田 徹 北海道大学, 工学部, 助教授 (40002050)
横山 真太郎 北海道大学, 工学部, 助教授 (90002279)
窪田 英樹 室蘭工業大学, 教授 (90002930)
宮田 紀元 千葉大学, 工学部, 教授 (20219786)
永田 忠彦 福井大学, 工学部, 教授 (50020178)
|
キーワード | 閉鎖空間 / 快適性 / 宇宙空間 / 人間の適応性 / 環境因子 / 生理反応 / 気流感 / 空気質 |
研究概要 |
1.空気質環境等と適応性:本年度は環境試験室を仕切って小空間を作り、椅坐位作業空間の下限値と在室者密度、空気質および擬似窓との関係について生理的、心理的な実験を行なった。その結果、青年男子の一人あたりの所要面積は、広い空間よりも小空間の方が大きく、おおよそ2.2m^2であることを明らかにした。一般にその下限値は1500ppm以下の範囲においてCO^2濃度に左右されないが、擬似窓や香りによる緩和効果が見られた。適応性の指標には、疲労・神経反応および尿反応よりは顔面皮膚温の変化および心摶間隔分散値が良いことを明らかにした。 2.温熱環境と適応性;密室空関内の暑熱環境下での代謝量増加に伴う皮膚表面の温度、舌下温度、心摶数、体重減少量および温熱感を実験的に求めた。その結果、無効発汗量は50%前後に達すること、その値は気温と負、相対湿度と正の相関があることおよびぬれ面積率は環境条件によって変化することを示し、新しい温感指標を確立した。さらに快適域の実験に関しては、電気床暖房について行ない、伝導修正温度なる概念を提案した。 3.自然の気流環境と適応性;気流の快適感の実験については、快適感は「強さ感」と「冷たさ感」の関数であり、流速と額からの放熱量の関数として数式化することが出来た。またパルス状の「ひと息」の快適感の実験から、最も好ましい継続時間は額の放熱量が一定になるように決まり、流速の-0.7乗に比例することを明らかにした。また、気流刺激の意味を分類整理した。 4.視環境と適応性;可動模型室を用いて面積感と不快性の実験を行ない、一辺が2.2の正方形が基準になること、また、正方形よりも長方形の床が広く感じることを明らかにした。さらに、明度および開口率が大きな要因であることを定量的に示した。
|