研究分担者 |
中尾 嘉邦 大阪大学, 工学部, 教授 (20029086)
新谷 光二 北海道大学, 工学部, 助教授 (80001204)
須賀 唯知 東京大学, 先端科学研究センター, 助教授 (40175401)
井関 孝善 東京工業大学, 工学部, 教授 (10016818)
石田 洋一 東京大学, 工学部, 教授 (60013108)
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研究概要 |
各研究分担者は各自の課題について研究を進めるとともに,接合プロセス,界面構造,接合体の力学の各作業部会においてそれぞれ会合をもち,当該研究分野での現状分析と今後の課題について取りまとめの準備を開始した。研究成果の概要は次のとおりである。(1)接合プロセス関連研究では,溶融AlとSiC繊維との反応層厚さがAl中の活性金属の存在及び繊維表面の炭素富化層の状態により変化する(有賀),溶融SnなどのMgOとの濡れ性が結晶表面の方位に依存する(野城),含Ti銀ろうによるSiCの接合ではSiC中の添加剤BeOの存在が接合強度を低下させる(井関),よい高温強度をもつSiC/Nb/W接合体がNiー50Tiろう接合により得られる(奈賀),活性金属ろう接合では外部電界及びセラミックス構成イオンの移動が影響する(峯岸),Si_3N_4とCr被覆Niとの接合ではCr層の厚さが反応生成層の形態と強度に影響する(山本),V箔によるSi_3N_4及びSiCの接合強度が焼結助剤により影響をうける(伊藤),などが分った。(2)界面構造関連研究では,理論と実験からNbとAl_2O_3との界面ではNbとAlおよびOとの相互作用,NiとAl_2O_3ではNiとAlのみの相互作用が期待できる(香山),Si_3N_4/Ni接合系などでの界面組織,転位構造などの知見(石田),Si結晶上へのCuの蒸着時の結晶方位がSiのそれに依存する(越後谷),NiろうによるSi_3N_4とMoの接合界面組織の知見(弘津),AlNの表面を酸化させるとCuでの接合が良好だが,Al被覆すると不良である(岡本),などが分った。(3)接合体の力学関連研究では,界面破壊過程の諸因子を分子動力学的手法により解明(須賀),界面応力緩和性AlN/N傾斜組成体とAlNとの接合でのAlの影響に関する知見(新谷),TiB_2とNiとの接合強度は接合面の形状に依存する(福沢),AlNとCuのろう材接合でのAlN中での割れの発生とその防止策(中尾),Si_3N_4/Ni/Si_3N_4接合体の熱サイクルに伴なう界面での諸現象の超音波顕微鏡下観察(成田),などに関し結果を得た。
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