研究課題/領域番号 |
02302079
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子物性・高分子材料
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
彦坂 正道 山形大学, 工学部, 助教授 (60087103)
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研究分担者 |
高見沢 橄一郎 九州大学, 工学部, 教授 (10037707)
戸田 昭彦 京都大学, 理学部, 助手 (70201655)
宮地 英紀 京都大学, 理学部, 助教授 (90025388)
田中 肇 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (60159019)
大東 弘二 山形大学, 工学部, 教授 (90185372)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1991
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キーワード | 結晶化 / 分子鎖のすべり拡散 / 沿面成長 / 厚化成長 / 核 / 球晶 / 高分子 / エピタキシャル成長 |
研究概要 |
1「融液からの単結晶の結晶化」については、結晶がよく知られた沿面成長だけでなく"厚化成長"との組合せにより生成することがポリエチレン(PE)で発見され、結晶化において"分子鎖の滑り拡散"が本質的に重要であることが明らかになった。厚化成長は、フッ化ビニリデン共重合体、ポリフォスファゼン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリブタヂエンなどでも確認され、普偏性が確認された。PEの厚化成長速度(U)が過冷却度の増大と共に著しく増大することが分かり、厚化成長機構の分子論的なメカニズムが検討された。これらは長年末解決の高分子の結晶化機構解明するうえで重要な成果であった(彦坂ら)。また、単結晶の外形の結晶化温度による著しい変化が、核生成頻度と核成長速度の相対的関係で説明できることが示され、ミクロなレベルの核の挙動が初めて明らかにされた(戸田ら)。 3「溶液からの単結晶の結晶化」については、従来軽視されていた分子鎖の界面吸着が重要であること(尾山)、核が必ずしも2次元核ではなく3次元核的な場合もありうること(河口ら)等、結晶化機構に新たな問題が提出された。 4「球晶の結晶化」については、長年未解決だった生成機構において、(分子の折りたたみ面が作るセクタ-間の歪に起因して発生する)螺旋転移が重要な役割を果たしていることが明らかになった(戸田ら)、大きな過冷却度での結晶化速度が従来の核生成律速型の機構では説明つかないことが分かった(宮本、宮地ら)、その解明のために成長界面の直接観察が効果的であると思われること(宮地ら)、分子鎖の輸送が重要であること(奥居ら)等が示された。 5「混合形の結晶化」では、異種分子の混入により球晶の形態を著しく変えることができること、多成分系では結晶化と相分離の競合などにより、独特な形態が形成されることなどが分かった(斉藤、田中)。 6nアルカンやフッカビニリデン共重合体等の結晶化と固相転移において、ひも状という分子鎖の形態に由来する"欠陥"の凍結が発見され、それが結晶や強誘電的分域の構造・形態および物性に重要であることが明らかになった(大東ら、高見沢ら)。また、PE、ポリプロピレンなどの結晶性高分子が、互いに表面においてエピタキシャルに成長できることが系統的に研究され、結晶化を分子レベルで制御しうる可能性が示された(片山、河口ら)。
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