研究課題/領域番号 |
02302081
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
西出 勤 岐阜大学, 農学部, 教授 (80021690)
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研究分担者 |
足立 忠司 岡山大学, 農学部, 教授 (20012007)
三浦 健志 岡山大学, 農学部, 助教授 (60127587)
丸山 利輔 京都大学, 農学部, 教授 (90026451)
四方田 穆 岡山大学, 農学部, 教授 (60081527)
千家 正照 岐阜大学, 農学部, 助教授 (00144006)
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キーワード | 有効土層 / 有効雨量 / 灌漑強度 / 蒸発散位 / 土壌水分消費 / 点滴灌漑 / 生長阻害分点 |
研究概要 |
平成4年度の調査結果によると、次のようにまとめることができる。 1.現行の用水計画ではTRAM分だけ灌水を行い、この水量が消費し尽くされたら再び灌水するという方式となっている。このような水管理では灌水後の下方移動が顕著になり、毛管補給量を期待するどころか蒸発散を上回る消費水量となることがある。毛管補給量の実態が正値であれば、安全側の判断して容認もできようが、これが負直(下方移動)となる場合には危険側に評価されるので十分検討が必要となる。また、灌水開始点やTRAMの考え方を再検討し、用水の合理的利用の方向を探る必要がある。さらに1回の灌水量をTRAM相当にするのは水需要の最大時期の限定し、他の時期の灌水は、間断日数を変更せず、その期間の消費水量を補給することとし、毛管補給量の高める水管理にすることが大切である。 2.畑地帯に設けられるファームポンドの使用水量についてみると、地区ごとにかなり異なった畑地用水の時間的変動パターンを示し、種々のタイプの模式図が存在することが判明した。このように、地区ごとに種々の時間的変動パターン模式図を形成する理由については、種々の要因があり、またそれらが相互に関係し合っているものと考えられる。また、ファームポンドへの流入量(幹・支線用水路系からの供給)が24時間一定として、日量5mm水準および2mm水準を示したが、各地区ごとに畑地用水使用量にかなりの差があることがわかった。また、向山新田地区(施設ハウス化率ほぼ60%)と土田地区(ハウス化率100%)のように施設園芸が盛んな畑地区では5mm/日水準では不足し、100mm/日水準程度に引き上げなければ、水不足の状況を示すことが明らかになった。
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