研究分担者 |
矢部 勝彦 大阪府立大学, 農学部, 助教授 (80081561)
三浦 健志 岡山大学, 農学部, 助教授 (60127587)
足立 忠司 岡山大学, 農学部, 教授 (20012007)
四方田 穆 岡山大学, 農学部, 教授 (60081527)
千家 正照 岐阜大学, 農学部, 助教授 (00144006)
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研究概要 |
平成4年度における調査結果は次のようにまとめられる。 1蒸発散量の計測と推定方法の検討………熱収支法により芝畑からの蒸発散量を測定した。この芝畑にテンショメータによる土壌水分を測定し消費水量を推定した。さらに、消費水量は蒸発散量の実測値と有効土層内の通過水量から把握した。 2下層からの毛管補給による節減用水量………蒸発散量と毛管補給量を正確に調べるために土柱の装置で測定した。この装置は直径30cm,高さ100cmで、この円筒内に供試土壌を一様に詰め、地表面から5,15,25,35,45,55,65cmの各深さにテンショメータのポーラスカップを埋設した。円筒の下端は地下水面に接し、毛管補給量と蒸発散量を測定した。 その結果によれば、土壌水の働きは土性、地下水面、有効土層の状態によって変化する。砂壌土の場合、毛管上昇はあまりみられない。シルトの場合、灌漑後6日以上の期間で土壌水は変化し、毛管補給量は灌漑後8日間は約1.0mm/日を示した。地下水面の影響については、地表面1mより非常に浅いときを除いて、すなわち、地下水面が高いときに毛管補給が生じる。 3配水組織容量の適正規模………幹支線用水路系〜ファームポンド容量〜末端農地配水系の畑地用水利用(量的・時間的変動)の3者の整合性を考慮した。そして、畑地灌漑施設の最適規模について検討した。 4地区レベルからみた有効雨量………地区レベルにおける降雨有効化の実態を把握することを目的として、地区レベルにおける有効雨量の考え方を整理し、新して解折手法を提案した。
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