研究課題/領域番号 |
02303007
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
大場 忠道 金沢大学, 教養部, 教授 (60013588)
|
研究分担者 |
谷村 好洋 国立科学博物館, 地学研究部, 研究官 (80141985)
尾田 太良 熊本大学, 理学部, 助教授 (60108454)
岡田 尚武 山形大学, 理学部, 教授 (80111334)
野崎 義行 東京大学, 海洋研究所, 助教授 (70126142)
半田 暢彦 名古屋大学, 水圏科学研究所, 教授 (00022559)
|
キーワード | セジメント・トラップ / JGOFS / 沈降粒子 / 日本海溝 / 炭素循環 |
研究概要 |
本研究は、JGOFS(Joint Global Ocean Flux Study)の一環として、北西太平洋における炭素循環を明らかにすることを目的としている。海洋表層での光合成や生物活動によって有機物や炭酸塩の殻として固定される炭素が、海水中を沈降している間に分解あるいは溶解して、ある程度海水中に戻るが、残りは海底堆積物に入り海洋から除去される。その量と質および経年変化を海水中を沈降する粒子をセジメント・トラップを用いて補集することにより明らかにする。同時に、セジメント・トラップ実験を通して、沈降粒子を構成する元素の海水中での挙動、有機物の変質過程、各種プランクトンや鉱物粒子の解析による古海洋学上の基礎的デ-タの集積などが、個々の研究者が目指す研究目的でもある。 セジメント・トラップを用いた海洋研究は、トラップの購入(平成2年8月)から係留開始(平成3年3月)、そして回収(平成4年3月)まで、研究試料を入手するまでに1年半から2年の遅れを必然的に伴う。しかし、幸いなことに我々が以前から継続してきた日本海溝のセジメント・トラップの試料を研究することができ、トラップに補集された沈降粒子の元素および放射性核種による分析、有機物の量および組成変化、有機物の分子レベルの組成変化、有孔虫の殻の酸素・炭素同位体比分析、各種プランクトンの群集解析、粘土鉱物の組成解析等を行ってきた。それぞれの研究成果のうち、主なものだけを「研究発表」の項に記載する。 本研究費で購入した2基のセジメント・トラップは、平成3年3月に日本海溝最深部海域の水深1,000mと2,500mと係留し、平成4年3月に回収することにより、1年間の沈降粒子を約1ケ月ごとに分別収集することになっている。
|