研究分担者 |
大西 孝治 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70011492)
山添 昇 九州大学, 総合理工学部, 教授 (40037817)
乾 智行 京都大学, 工学部, 教授 (60025989)
吉田 郷弘 京都大学, 工学部, 教授 (00025933)
御園生 誠 東京大学, 工学部, 教授 (20011059)
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研究概要 |
触媒として多用される複合酸化物の表面機能の向上とその原理を中心に研究を進めてきた。主な成果は次のとおりである。 多元系MoーBi触媒が添加物によりオレフィン酸化の活性,選択性が著しく向上する原理を ^<18>Oをトレ-サ-として解明し,バルク内の格子酸素の移動をキ-ステップとする機能モデルを提出した(諸岡)。ペロブスカイト型酸化物の原子価制御とNO分解活性の関係を明らかにし,高活性触媒を設計する手がかりを与えた(岩本,御園生)溶融金属/金属酸化物触媒やアルカリおよびアルカリ土金属を主体とする触媒を用い,高性能のメタンの酸化カップリング触媒を開発した(藤元,秋鹿),ゼオライトの結晶格子に取込んだ金属酸化物の特性を生かして高活性高機能のメタノ-ル転換触媒を開発した(乾)チタンを含有するゼオライト触媒を用い,形状選択的酸化反応が進むことを明らかにした(富永)SnO_2の半導性を利用して可燃性ガスセンサ-を開発し,その機能原理を解明して性能の向上を計った(山添)シリカおよびゼオライトに固定した銅イオンの光励起状態とNOの分解活性を明らかにした(安保)酸化ニオブ触媒によるプロピレンの光酸化における活性種を提唱した(吉田)K_4Nb_6O_<17>の組成をもつ層状構造化合物を触媒として,水の光分解がきわめて高活性に進むことを見い出した。この触媒にニッケルを担持させると活性はさらに向上し,世界の最高値を大きく上回る新しい水の分解触媒を開発した(大西)酸素イオン導伝体を用いてメタンの酸化的カップリング触媒系を設計し,高選択的にメタンを酸化二量化させるとともに,この系が燃焼触媒系への応用も可能なことを明らかにした(大塚) 上記のごとく,酸化物の触媒作用を中心にその機能の向上を目的とした多くの新しい知見が得られている。
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