研究課題/領域番号 |
02304015
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
木下 俊郎 北海道大学, 農学部, 教授 (10001421)
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研究分担者 |
武田 和義 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (90003516)
菊池 文雄 筑波大学, 農林学系, 教授 (30161425)
森島 啓子 国立遺伝学研究所, 教授 (70000247)
蓬原 雄三 名古屋大学, 農学部, 教授 (70023405)
岩田 伸夫 九州大学, 農学部, 教授 (50038204)
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キーワード | 精密遺伝子地図 / 遺伝情報 / 転座分析 / 物理地図 / PCR法 / 連鎖関係 / 乳酸脱水素酵素 / ソマクロ-ン変異 |
研究概要 |
イネ育種の効率化を計るため、精密遺伝子地図の作成と形態成・発育・分化・器宮形成に係わる遺伝情報の解析を深め、さらに育種的利用を計ることを目的として以下の研究成果を得た。 (1)木下は従来の連鎖地図とRFLP地図の統合を計り、12群中の10群について、地図の方向性についての修正を指摘すると共に両地図の対応関係を明らかにした。また、新たに10種の標識遺伝子をRFLP地図上へマッピングした。(2)岩田は三次三染色体型植物を用いて転座分析を行い、RT1-9aとRT1-12aの両転座点をRFLP地図上へマッピングした。また、染色体断片上にあるRFLPクロ-ンを同定した。(3)福井はイネ染色体の識別法を改良して、94%以上の判別率を得た。(4)平井はミトコンドリアDNAのマスタ-サ-クルについての遺伝子地図を作成した。それは5ヶ所の繰返し配列を含む492kbにわたる物理地図で、そのクロ-ンバンクも同時に作成した。(5)上島はPCR法により、河瀬は従来のRFLPマ-カ-を用いて、いずれも生態型に特異的なDNAマ-カ-を検出して、系統間の類縁関係の判別に用いた。(6)長戸は胚発生について65種、花芽形成について30種のmutantを得て、形質発現を調べた。(7)北野はdm型矮性の一つがdー18と連鎖関係にあることを見出し、菊池はsaー1がジベレリン生合成過程でCA^<20>からGA^1への変換に作用することを示し、代謝経路についても詳細な研究を行った。(8)前川は耐冷性の関係の深い葯長についての遺伝ならびに他形質との相関関係を調べた。(9)武田は銀坊主からの大粒突然変異体について不完全優性の大粒遺伝子が関与することを明らかにした。(10)高野は乳酸脱水素酵素(LDH)ヘポジティブなクロ-ンを選び出して、その構造解析を行った。(11)新関はプロトクロ-ンの培養中に生じたソマクロ-ン変異の生成機構を調べて、特定のアイソザイム遺伝子座における対立遺伝子の欠矢を見出した。
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