• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1991 年度 実績報告書

家蚕の機能開発の発生工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02304020
研究機関名古屋大学

研究代表者

山下 興亜  名古屋大学, 農学部, 教授 (50023411)

研究分担者 小林 正彦  東京大学, 農学部, 教授 (60162020)
小山内 実  金沢大学, 理学部, 教授 (50113486)
古賀 克己  九州大学, 農学部, 教授 (40038261)
泉 進  東京都立大学, 理学部, 助手 (10145659)
前川 秀彰  国立予防衛生研究所, 技術部, 室長 (60100096)
キーワード家蚕 / 幼虫特異タンパク質 / 貯蔵タンパク質 / プロテア-ゼインヒビタ / ソルビト-ルデヒドロゲナ-ゼ / イニンアトリン / アルドラ-ゼ
研究概要

カイコ幼虫には蛹や成虫などには検出されない血清タンパク質が存在することが発見され,BmLSPと命名された。このタンパク質の単離し構造をcDNAから決めた。cDNAを用いてBmLSPの遺伝子を同定し、遺伝子発見を促進する部位の構造を決めた。血清中には強力なキモトリプシンインヒビタ-が存在している。このインヒビタ-のcDNAを単離し組織ならびに発育時期特異的な遺伝子発現機構を推定した。幼若ホルモンによる発現調節は新規な発見であった。カイコが蛹に変態する時期には多量の貯蔵タンパク質の合成が始まる。貯蔵タンパク質のうちで30KPと呼ばれるタンパク質の遺伝子は染色体上に分散して存在し、その発現調節位はそれぞれの遺伝子の上流域の限られた塩基配列によっていることが判明した。アルドラ-ゼはエネルギ-代謝調節系上での鍵酵素であり、多くのアイソザイムが存在している。カイコの胚発生の過程でも酵素型の変換が認められた。両アイソザイムタンパク質を精製し、それぞれの抗体を作成した。ソルビト-ルデヒドロゲナ-ゼは卵休眠の代謝変動とのかかわりで興味ある酵素である。本酵素の遺伝子をcDNAから単離し、その構造解析を行った。その結果.10kbp以上のかなり大きな遺伝子であり、七個のイントロンを有していることが判明した。イニンアトリンは1種のプロテア-ゼであり、精子の活性化に与かっている。精包からイニシアトリンを精製し、その抗体を作成した。ウエスタ-ンブロッティングによって本タンパク質は成虫羽化前から出現し、交尾によって雌個体に移動することが判明した。FISH法によって数種のカイコの遺伝子の座位を決めることに成功した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Imai,K.,Konno,T.,Nakazawa,Y.,Komiya,T.,Isobe,M.,Koga,K.,Goto,T.,Yaginuma,T.,Sakakibara,K.and Yamashita: "Isolation and structure of diapause hormone of the silkworm,Bombyx mori." Proceedings of Japan Acdemy. 67B. 98-101 (1991)

  • [文献書誌] Sato,Y.and Yamashita,O.: "Structure and expression of a gene coding for egg‐specific protein in the silkworm,Bombyx mori." Insect Biochemistry. 21. 495-505 (1991)

  • [文献書誌] Fujiwara,Y.and Yamashita,O: "A larval serum protein of the silkworm,Bombyx mori:cDNA sequence and developmental specificity of the transcript." Insect Biochemistry. 21. 735-742 (1991)

  • [文献書誌] Kajiura,Z.and Yamashita,O: "Induction of metamrphosis of the methoprene‐induced dauer larvae of the silkworm,Bombyx mori,by ecdysteroids." Comparative Biochemistry and Physiology. 101A. 277-280 (1992)

  • [文献書誌] 山下 興亜(日本化学会編): "新ファ-ブル昆虫記" 大日本図書, 222 (1991)

  • [文献書誌] Yamashita,O.and Suzuki,K.: "Roles of morphogentic hormones in embryogenesis.(In the Morphogene‐tic hormones in Arthropods.ed.A.P.Gupta)" Rutgers University Press, 635 (1991)

URL: 

公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi