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1991 年度 実績報告書

住宅内における放射線被曝の低減に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02304024
研究機関名古屋大学

研究代表者

奥山 剛  名古屋大学, 農学部, 助教授 (00023482)

研究分担者 藤田 晋輔  鹿児島大学, 農学部, 教授 (70032563)
林 和男  愛媛大学, 農学部, 助教授 (80111839)
鈴木 滋彦  静岡大学, 農学部, 助手 (40115449)
大谷 諄  北海道大学, 農学部, 助教授 (30001465)
岡野 健  東京大学, 農学部, 教授 (30011927)
キーワードラドン / 木造住宅 / RC造住宅 / コンクリ-ト / 気密性 / 無機建築材料 / 換気
研究概要

今年度は、本研究の最終年度にあたり、つぎの結論を得た。
1).木造住宅はRC造住宅に比べラドン濃度は低い傾向にある。これはコンクリ-トからのラドン散逸が影響していると考えられる。しかし、RC造住宅では、本造住宅より高い濃度ではあるが特別に高いレベルにはないことが明かである。
2).木造住宅における最大のラドン発生源は床下地面である。床下地面から散逸したラドンは、一階、二階へと拡散する。そして、押入れなど空気が滞留する場所において濃度は高くなる。
3).床下のラドン濃度は、床下地面の状態に依存し、地面が露出した状態では高くなる。そして、湿気の高い夏期に高く、冬期に低い年周期を示す。従って、地面から水分とともにラドンが散逸すると考えられる。床下地面をコンクリ-トでおおうことや、ビニ-ルシ-トでおおうことは、ラドン散逸をおさえる効果がある。また、床下換気口の適切な配置は床下ラドン濃度を低くするのに有効である。
4).住宅以外のRC造建築物内では、年間平均100Bg/m^3を越える場所が多くみられた。これは、コンクリ-トや地面からのラドンの散逸と、完全冷暖房による外気との換気の低下によるものである。ある倉庫では年平均1200Bg/m^3を教える場所がみられた。これは、住宅ではないので、今のところ問題は大きくないが、将来、気密性の高い無機材料を多用した住宅が普及するにつれて、その住宅はラドン濃度が高くなることを確実に予測されるデ-タである。
以上のほかに、現在使われている無機建築材料のラドン散逸量も測定したが、特に副産セッコウの一種に関係した建築材料に異常に高いラドン散逸を示すものがあった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 渡辺 拡,奥山 剛,飯田 孝夫,蟹江 洋子: "建造物内でのラドン濃度と建材からのラドン散逸" 木材学会誌. 38. 114-121 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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