研究課題/領域番号 |
02304031
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
久場 健司 佐賀医科大学, 医学部, 教授 (60080561)
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研究分担者 |
富田 忠雄 名古屋大学, 医学部, 教授 (50078763)
岡田 泰伸 京都大学, 医学部, 講師 (10025661)
赤池 紀生 東北大学, 医学部, 教授 (30040182)
野間 昭典 九州大学, 医学部, 教授 (00132738)
高橋 国太郎 東京大学, 医学部, 教授 (10010034)
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キーワード | 興奮性膜 / イオンチャネル / モジュレ-タ- / 伝達物質 / 細胞内Ca^<2+> / リン酸化酵素 / 二次メッセンジャ- / 神経分化 |
研究概要 |
イオン透過のモジュレ-ションに関し、多種の細胞を対称として、次の成果が得られた。(1)イオンチャネルの開閉機構:イカの巨大神経で、細胞内Ca^<2+>やF^~によるCl^~チャネルの活性化(山岸)、Naチャネルの特異的阻害剤の作用部位の構造(瀬山)、モルモット心筋のNa^+ー依存性K^+チャネルのNa^+による活性化とNa^+とMg^<2+>による阻害機序(野間)、Ca^<2+>チャネル阻害剤のアセチルコリン受容体チャネルに対する特異な作用(竹内)、骨格筋のTー管膜Ca^<2+>ーチャネルと筋小胞体膜Ca^<2+>遊離チャネル間の電荷移動機構(井上)、ウシガエル交感神経節細胞のCa^<2+>遊離チャネルの電位依存性開閉機構(久場)が、発見あるいは解析された。(2)伝達物質や細胞内物質によるイオンチャネルのモジュレ-ション:小腸上皮細胞のCl^~チャネルの細胞内Ca^<2+>やcyclic AMPによる活性化(岡田)、膵臓β細胞K^+チャネルの細胞内Ca^<2+>やH^+による制御(北里)、細胞内ATPやH^+による平滑筋のCa^<2+>やK^+チャネルの制御(富田)、マイネ-ト核ニュ-ロンの、NMDA受容体チャネルのアセチルコリンによる2面性の制御(赤池)、ウシガエル交感神経節細胞のMー電流のCーキナ-ゼによる抑制とCa^<2+>カルモジュリン依存性キナ-ゼによる活性化(赤須)、ウサギの上頸神経節ニュ-ロンでのcyclic GMPやマスカリンによる蛋白質のリン酸化(小林)が、発見あるいは分析された。(3)神経分化や発達とイオンチャネル発現制御機構:ホヤ発生卵のギャップジャンクションチャネルの特性と発現機構の解明や(高橋)、シナプス形成機序解明に有効な神経細胞培養技術が開発された(福田)。(4)神経膜の興奮伝導機序とその推持に関する諸問題:軸索輸送のアセチルコリンによる抑制機序(竹中)、神経節細胞や視細胞の膜内粒子の微細構造と分布(外崎)、イオンチャネルあるいは関連分子の光学的特性(施光性:渡辺)が分析され、ニュ-ロンの三次元構造の新しい測定法が開発された(小池)。
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