1991 年度実績報告書

アルコ-ル性肝硬変・肝癌の病態と成因に関する総合的(疫学から分子生物学まで)研究

研究課題

研究課題/領域番号	02304040
研究機関	金沢医科大学
研究代表者	高田昭金沢医科大学, 医学部, 教授 (30064497)
研究分担者	石井裕正慶応義塾大学, 医学部, 助教授 (20051500) 谷川久一久留米大学, 医学部, 教授 (10080649) 辻井正奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (30075064) 太田康幸愛媛大学, 医学部, 教授 (40033055) 奥平雅彦北里大学, 医学部, 教授 (50050331)
キーワード	アルコ-ル性肝障害 / 大酒家慢性肝炎 / アルコ-ル性肝硬変 / 肝癌 / 診断基準 / 経過・予後 / C型肝炎ウィルス / 遺伝的素因
研究概要	平成3年度の班会議は5月と11月の2回行った。平成2年度には班員の経験した大酒家肝障害例を集めて、諸種の角度からその臨床的特徴を分析したのであるが、3年度の5月の班会議においては、これらの分析結果を踏まえて、アルコ-ル(AL)性肝障害の新しい診断基準の試案を作成した。大酒家の肝障害ではC型肝炎ウィルス(HCV)マ-カ-陽性者が少なくないことより、ALに起因する肝障害とHCVに起因する肝障害との鑑別が重要である。そこで、この試案においては、ALのみに起因する肝障害、すなわちAL性肝障害の診断ための具体的な指標をまず設定した。ついで、ALとウィルスの合併による肝障害の診断に対する具体的な指標も設定し、いずれの指標も満足しない場合には大酒家であってもALによる肝障害とは診断できない、すなわち、HCVによる肝障害とすることとした。この診断基準試案に基づいて、大酒家肝障害例についての全国アンケ-ト調査用紙を作成し、現在、その調査を実施中であるが、HCV感染と関連したわが国におけるAL性肝障害の実態が近日中に明かになると期待される。11月の班会議では、これまで行ってきた共同研究の中間成績を検討した。肝生検組織についての病理グル-プの検討では、ALとAL+HCV性では、線維化の状態、細胞浸潤の状態が異なりAL性肝障害の組織診断の指標が明かになりつつある。AL性肝障害発現の遺伝的背景については、γーGTPのpoor reponderはAL性肝障害患者に有意に多いことが判明し、その他の酵素の遺伝的多形性と肝障害との関係についても追跡しているが、まだ明確な結論を得るまでには至っていない。臨床的にはAL性肝障害例の長期経過を追跡し、さらに、肝癌発生要因について分析しているが、その進展と発癌にはHCV感染が強く関与していることが明らかになってきている。

研究成果
(8件)

すべてその他

すべて文献書誌 (8件)

[文献書誌] 高瀬修二郎: "Different types of chronic hepatitis in alcoholic patients:Does chronic hepatitis induced by alcohol exists?" Hepatology. 23. 876-881 (1991)
[文献書誌] 高瀬修二郎: "アルコ-ル・アセトアルデヒド代謝と肝障害" 代謝. 28. 431-439 (1991)
[文献書誌] 高瀬修二郎: "アルコ-ルのC型肝炎ウィルスに及ぼす影響" アルコ-ル代謝と肝. 10.
[文献書誌] 高田昭: "Alcoholic liver diseasse in heterozygotes of mutant and normal aldehyde dehydrogenaseー2 genes." Hepatology. 6. 1071-1075 (1991)
[文献書誌] 高田昭: "Characterisric features of alcoholic liver disaease in Japanese patients." Gastroenterologia Japonica.
[文献書誌] 高田昭: "わが国におけるアルコ-ル性肝障害の感態の特徴とその成因について" 肝胆膵.
[文献書誌] 高田昭: "アルコ-ルと発癌最新内科学体系第50巻,肝癌" 井村裕夫,尾形悦郎,高久史磨,室井清一郎編中山書店, 26-30 (1991)
[文献書誌] 高田昭: "Alcohol and hepaticar cinogenesis.In:Alcohol,Immunity and Cancer." R.Yirmiya,AN Taylar Eds,CRC press,

1991 年度 実績報告書

アルコ-ル性肝硬変・肝癌の病態と成因に関する総合的(疫学から分子生物学まで)研究

研究代表者

高田 昭 金沢医科大学, 医学部, 教授 (30064497)

研究成果

[文献書誌] 高瀬 修二郎: "Different types of chronic hepatitis in alcoholic patients:Does chronic hepatitis induced by alcohol exists?" Hepatology. 23. 876-881 (1991)

[文献書誌] 高瀬 修二郎: "アルコ-ル・アセトアルデヒド代謝と肝障害" 代謝. 28. 431-439 (1991)

[文献書誌] 高瀬 修二郎: "アルコ-ルのC型肝炎ウィルスに及ぼす影響" アルコ-ル代謝と肝. 10.

[文献書誌] 高田 昭: "Alcoholic liver diseasse in heterozygotes of mutant and normal aldehyde dehydrogenaseー2 genes." Hepatology. 6. 1071-1075 (1991)

[文献書誌] 高田 昭: "Characterisric features of alcoholic liver disaease in Japanese patients." Gastroenterologia Japonica.

[文献書誌] 高田 昭: "わが国におけるアルコ-ル性肝障害の感態の特徴とその成因について" 肝胆膵.

[文献書誌] 高田 昭: "アルコ-ルと発癌 最新内科学体系第50巻,肝癌" 井村 裕夫,尾形 悦郎,高久 史磨,室井 清一郎編 中山書店, 26-30 (1991)

[文献書誌] 高田 昭: "Alcohol and hepaticar cinogenesis.In:Alcohol,Immunity and Cancer." R.Yirmiya,AN Taylar Eds,CRC press,

1991 年度実績報告書

高田昭金沢医科大学, 医学部, 教授 (30064497)

[文献書誌] 高瀬修二郎: "Different types of chronic hepatitis in alcoholic patients:Does chronic hepatitis induced by alcohol exists?" Hepatology. 23. 876-881 (1991)

[文献書誌] 高瀬修二郎: "アルコ-ル・アセトアルデヒド代謝と肝障害" 代謝. 28. 431-439 (1991)

[文献書誌] 高瀬修二郎: "アルコ-ルのC型肝炎ウィルスに及ぼす影響" アルコ-ル代謝と肝. 10.

[文献書誌] 高田昭: "Alcoholic liver diseasse in heterozygotes of mutant and normal aldehyde dehydrogenaseー2 genes." Hepatology. 6. 1071-1075 (1991)

[文献書誌] 高田昭: "Characterisric features of alcoholic liver disaease in Japanese patients." Gastroenterologia Japonica.

[文献書誌] 高田昭: "わが国におけるアルコ-ル性肝障害の感態の特徴とその成因について" 肝胆膵.

[文献書誌] 高田昭: "アルコ-ルと発癌最新内科学体系第50巻,肝癌" 井村裕夫,尾形悦郎,高久史磨,室井清一郎編中山書店, 26-30 (1991)

[文献書誌] 高田昭: "Alcohol and hepaticar cinogenesis.In:Alcohol,Immunity and Cancer." R.Yirmiya,AN Taylar Eds,CRC press,