研究課題/領域番号 |
02304065
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
栗原 紀夫 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 教授 (00026428)
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研究分担者 |
山下 仁平 大阪大学, ラジオアイソトープ総合センター, 助教授 (80029941)
倉橋 和義 京都大学, 放射性同位元素総合センター, 助教授 (10025653)
西沢 邦秀 名古屋大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (30022809)
巻出 義紘 東京大学, アイソトープ総合センター, 教授 (40011746)
中村 尚司 東北大学, サイクロトロンラジオアイソトープセンター, 教授 (70026029)
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キーワード | トリチウムガス捕集 / トリチウムの生物学的効果比 / トリチウムの生物学的半減期 / 標識化合物の分解 / スミアサンプルの測定 / ヨウ素125の排泄促進 / ポジトロン核種の内部被曝線量 |
研究概要 |
1.実験中に生ずるトリチウムガスの捕集装置を考案した。水素化(トリチウム化)ホウ素ナトリウムを370ー3700MBq用いて還元反応を行うとき生ずる揮発性トリチウムはほとんどT_2またはTHガスであり、これを酸化第二銅(800℃)の上へ導くことによりTHO等として捕集し、捕集率90%を得た。 2.トリチウムの生物学的効果比(RBE)については通常1として扱われているが、この値には近年疑問が投げかけられている。マウス腸上皮細胞群に対する影響からHTOではRBEは約1.4であることをみいだした。 3.大量トリチウムを用いた作業により汚染したヒトからの尿中排泄速度を数例について求め、一般的には1コンパ-トメントモデルでよいこと、半減期は欧米人では80日といわれるが、日本で人はもっと短いことをみいだした。 4.長期貯蔵中のCー14,Hー3標識化合物の開封により、空気中に揮散し得る化学形に最高0.4%前後迄変化していることをみいだした。 5.人体内へ移行し得る表面汚染の評価としてスミアテストを行うが、このスミアサンプル中の純β線放出核種等を簡易に同定するための分別測定法を考案し、Pー32やCrー51、Iー125なども含むサンプルについてモデル実験を行った。 6.標識実験中にIー125で体内を汚染した場合、どのような処置(薬剤投与を含む)を講じた場合排泄が早いかについて予備調査を行った。 7.Cー11,Fー18等のポジトロン核種で標識した薬剤を投与したヒトにつき、放射能の臓器分布の測定により、内部被曝線量当量評価を部分的ではあるが行った。
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