研究課題/領域番号 |
02304066
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
御橋 廣眞 名古屋大学, 理学部, 助教授 (30022594)
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研究分担者 |
大日方 昂 千葉大学, 理学部, 教授 (40012413)
眞崎 知生 京都大学, 医学部, 教授 (60009991)
野々村 禎昭 東京大学, 医学部, 教授 (80009993)
山田 和廣 大分医科大学, 医学部, 教授 (20053027)
大槻 磐男 九州大学, 医学部, 教授 (70009992)
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キーワード | アクチン結合タンパク / 平滑筋 / 調節タンパクの交叉実験 / cagedーATP / 構造の不均一性 |
研究概要 |
1. 調節タンパクの分子特性と機能 (1)アクチン結合蛋白コフィリンについて免疫細胞化学的に調べIーフィラメントに局在することを明らかにした(大日方)。Mー蛋白質の全一次構造を決定した。フィブロネクチン、免疫グロブリン類似の構造がみられ同一ファミリ-に属するものと推定された。(眞崎)。心筋にはMー蛋白質類似(あるいは同一)の蛋白が見いだされている(眞崎)。平滑筋のミオシン重鎖を抗原にして、平滑筋と非筋共に反応する抗体、平滑筋のみに反応する抗体の非常に特異性の高いものがとれた(野々村)。(2)アクチンフィラメントの形成核になるαーアクチニンがCa^<2+>によりβーコネクチンと1200kDaの断片に開裂し後者はZ線寄りの特定の位置に局在することを確認した(高橋)。(3)休止時のサルコメア長が10μmもあるザリガニのはさみの筋肉(特に開筋)には3000kDaのコネクチン様タンパク質があることを抗体法により確認した(丸山)。(4)平滑筋のアクチン結合タンパク群および骨格筋のCa依存調節タンパク、トロポニンの分子内組成の詳細な分析を行った(江橋、大槻、大井)。 2. アクチン・ミオシン・ATP系の反応の調節のキネティックス(1)CDTA処理脱トロポニンC筋原繊維を用いて、脊椎動物二種(ウサギ骨格筋、ウシ心筋)、無脊椎動物二種(ロブスタ-、ザリガニ)の交叉実験を行い、脊椎動物間あるいは無脊椎動物間では各々互換性があり、脊椎動物と無脊椎動物の間ではないことを明かにした(大槻)。(2)ウサギ骨格筋に少量のCaged‐ATPを導入し予め活性化した後でさらに大量のcagedーATPで濃度をジャンプさせ筋の短縮を誘導しその短縮過程を解析し、収縮サイクルには強縮に相当するステップが含まれない可能性を見いだした(山田)。(3)ピレン・ラベルしたアクチンフィラメントの蛍光顕微鏡像を画像解析し長さ方向に沿って構造の不均一性(勾配)があることを明かにした(御橋)。(4)ミオシンの規則的会合部位がLMMにあること、さらにCー末端側の限定された領域のアミノ酸配列が重合に必須であることを明らかにした(大井)。
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