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1992 年度 研究成果報告書概要

細菌が生産するプロテアーゼインヒビター機能構造についての蛋白工学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02305003
研究種目

総合研究(A)

配分区分補助金
研究分野 広領域
研究機関学習院大学 (1991-1992)
東京大学 (1990)

研究代表者

三浦 謹一郎  学習院大学, 理学部, 教授 (30000227)

研究分担者 赤坂 一之  神戸大学, 理学部, 教授 (50025368)
外村 辨一郎  京都大学, 農学部, 教授 (20026545)
甲斐荘 正恒  東京都立大学, 理学部, 教授 (20137029)
太田 隆久  東京大学, 農学部, 教授 (30011844)
三井 幸雄  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (40012637)
研究期間 (年度) 1990 – 1992
キーワード蛋白工学 / 酵素阻害剤 / プロテアーゼ・インヒビター / 部位指定変異 / バクテリア / 遺伝子工学 / 蛋白質の機能部位 / 蛋白質の構造
研究概要

蛋白分解酵素プロテアーゼとそのインヒビター蛋白質の相互作用を分子または分子下レベルで研究した。放線菌のプロテアーゼ・インヒビターSSIは日本で発見され、集中的に研究された蛋白質の一つであるが、この蛋白質を中心にプロテアーゼ・インヒビターを遺伝子操作で改変してプロテアーゼとの相互作用の変化を追究した。SSI遺伝子をクローニングし、作用部位その他の改変を行なった。反応部位の中心を基質と同様なアミノ酸に置換すると、それが接触し易い酵素に対してインヒビターとしての役割を果たすことを明らかにした。また、反応部位以外の部分を改造してプロテアーゼとの接触にどのように効果を挙げることができるかを調べた。さらに2システイン残基によるS-Sの架橋をアミノ酸の置換によってとり払うと、SSIはもはや阻害剤でなくて基質になってしまうことがわかった。野生型ではしっかりした三次元構造をとれるようになっているSSIにそれを破壊するような変化を与えたとき、阻害活性は低下し、インヒビターが基質に転化してしまうことを見いだした。この結果により、プロテアーゼ・インヒビターの設計のための原理が明らかにされた。SSIの改変体と種々の酵素との複合体の結晶のX線解析からは、プロテアーゼとインヒビターの接触の具合を明らかにした。また、同位元素置換したSSIの構造をNMRで調べると、反応部位付近とC末端寄りの部分がプロテアーゼとの接触において構造変化を起こし易く、誘導適合を起こし得ることを示した。野生型SSIとアミノ酸置換変異体の熱安定性の比較からはSSIの高次構造に大きな変化がないのにもかかわらず、特定位置については協同的なゆらぎが増加していることが示された。この他に放線菌や他の細菌、かび、レトロウイルスあるいは植物種子のプロテアーゼと蛋白性インヒビターの相互作用及び夫々の物性につき多角的に研究を行なった。

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公開日: 1994-03-24  

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