| 研究分担者 |
杉原 清 関西大学, 工学部, 教授 (80067397)
神谷 武志 東京大学, 工学部, 教授 (70010791)
大脇 成裕 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (50029873)
張 吉夫 大阪府立大学, 工学部, 教授 (20029846)
霜田 光一 慶応大学, 理工学部, 名誉教授 (30011399)
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| 研究概要 |
本研究は紫外から赤外にわたる広いスペクトルをもつ加速電子ビ-ムパルスからのチェレンコフ放射について,その放射光パルスの性質を解明し,それに基づき加速器,パルス圧縮系の改良,開発を行い,サブピコ秒からサブフェムト秒に至る極短光パルスの生成を目指すもので,放射線とレ-ザ科学両分野の研究者が協力して進めている.初年度の研究成果としては,霜田は (1)放射光パルスの媒質分散による時間広がりとパルス幅限界を見積り,これに基づき分散補償圧縮集光システムを考案した.Heガスを用いた例では半サイクルサブフェムト秒パルス生成の可能性を導いた.また,(2)レ-ザを用いたマイクロバンチング法についても検討を行った.大脇,杉原,木村は (3)チェレンコフ放射に用いる誘電体,光学系の考察を行い,誘電体散乱の放射光に対する影響を20ps〜100nsパルス実験の結果と比較検討して調べた.小林はこの誘電体散乱を避けるため,誘電体に細溝をあけ,電子を走行させる方式について検討を行い,(4)単一電子による放射の瞬時電磁波形を解析的に求め,溝径の影響,誘電体分散,吸収の効果を考察した.溶融石英を用いた例では,分散補償が可能なら可視モノサイクルパルス生成も可能なことを導いた.ついで,(5)光電変換サブピコ秒電子ビ-ムパルスによるN^2形コヒ-レント放射も解析し,これに基づきMW級の遠赤外モノサイクルパルス発生システムの実際的な設計を行った.神谷,張は短白色パルス観測法の開発を進めており,神谷は (6)複数の受光素子を分布定数的に分散配置し,電子走行時間効果を補償した新しい短パルス波形計測法を提案し,2つのGaAs受光素子を用いた予備的実験に成功しており,張は (7)高時間分解非線形相関分光測定器の開発を進めた.中沢は (8)プリズム,ガラスファイバ等を用いた放射パルスの圧縮系の検討を行っている.なお,平成2年11月に合同研究発表会を行い,相互討議を行った.
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