研究課題
今日、後期中等教育や高等教育の著しい普及と多様化に伴い、高等学校教育の画一性・硬直性など種々の問題が指摘されており、後期中等教育の多様化・弾力を図ることが求められている。このため、諸外国における後期中等教育の現状等についての総合的な国際比較研究を行い、我が国の後期中等教育の改革・改善に資することを目的とした。本年度は、3年計画の最終年次として、次のように研究活動を進めた。1.後期中等教育の制度、理念、歴史、現状の体系的把握のため、これまで収集してきた資料の分析を行うほか、他研究機関に所蔵の関連資料の調査・収集も行い、それらにもとづいて各国中等教育のかかえる諸問題、ことに入・進学と修了・卒業、単位制や学年性、「飛び級」「落第」等の実態の総合的検討を進めた。2.比較検討の対象国としては、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ、旧ソ連、北欧、中南米、オーストラリア、中国、韓国、タイ、マレーシア、インドネシア、インドなど十数か国・地域を取り上げた。3.年1回の全体研究会のほか、随時各国別・地域別に研究会を実施し、各分担部分の研究を深める一方、メンバー相互間の研究交流を行い、その成果の一部は、学会での口頭報告や後掲のような論文・記事として公にしたほか、最終報告書をまとめた。4.最終報告書『後期中等教育の史的展開と政策課題に関する総合的比較研究』は、論文29編、資料1編で構成、A5判400ページを超える大冊となった。
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