研究課題/領域番号 |
02306018
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
山本 眞一 埼玉大学, 大学院・政策科学研究科, 助教授 (10220469)
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研究分担者 |
菊池 健 高エネルギー物理学研究所, 教授 (70022530)
御牧 義 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (60017358)
澤田 芳郎 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30206023)
小林 信一 文教大学, 国際学部, 講師 (90186742)
金子 元久 広島大学, 大学教育研究センター, 助教授 (10185936)
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キーワード | 学術 / 研究 / 政策 / 研究体制 / 大学 / 人文・社会科学 |
研究概要 |
1、我が国における学術政策の特色について (1)学術政策全般の特色 我が国における学術政策は、主として国立大学を場として行われる研究活動とくに理学系の研究活動を中心に行われ、また、学問の生産者たる研究者保護および研究者コミュニテ-の意向の尊重という特色をもっている。これらの特色は、これまで一定のすぐれた役割を果たして来たとはいえ、学術政策の対象範囲あるいは関心が大学から外には広がらずしたがって現にますます活発化しつつある産業界における研究開発や市民生活における種々の知的活動とのつながりが弱い。また、文部省内部の政策分析・立案機能も、フルタイムの専門家の不在と相まって非常に弱い現状にある。 (2)人文・社会科学分野の学術政策 人文・社会科学の振興は、学術政策の中でややもすれば忘られがちであった。これは自然科学系の研究が大学(学部)から次第に切り離され充実が図られる一方で、人文・社会科学の研究が大学教育の大衆化の中で取り残されたことがあり、またピア・レビュ-未確立など独自の研究スタイルなどが、自然科学研究のスタイルに合わた学術政策と整合して来なかったことなどの理由が考えられる。 2、外国との比較における我が国大学の研究体制について 昨年に引き続き研究を進めた結果、とくに米国の大学における研究体制に比べて、研究資金配分の際の評価が弱く、重点投資へのインセンティブに欠けること、大学院学生に対する給料支払など人件費が研究費の中に織り込まれないこと、科研費や奨学寄附金に伴う関係経費積算の必要性が課題になりうること、などが明らかになった。
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