研究分担者 |
行武 毅 東京大学, 地震研究所, 教授 (90012898)
脇田 宏 東京大学, 理学部, 教授 (40011689)
岡田 弘 北海道大学, 理学部, 助教授 (40000872)
平澤 朋郎 東北大学, 理学部, 教授 (80011568)
加茂 幸介 京都大学, 防災研究所, 教授 (70025328)
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研究概要 |
25年間にわたる地震予知計画,16年間に及ぶ火山噴火予知計画の推進状況を調査し,それぞれの分野における予知計画の流れを総括した。今年度の調査は,第1〜5次地震予知計画,第1〜3次火山噴火予知計画について実施した。 1.地震予知計画 地震予知計画は,昭和40年に発足したのであるが,それは同時に、プレ-トテクトニクスの観測研究を進めることでもあった。 第1次および第2次計画では、地震予知の基礎となる調査・観測を全国的な規模で実施する体制の整備が主な目的であったが,第3次計画に入ると,東海沖の大地震の危険性が指適され、地震予知は,研究の段階から、実用の段階に躍み込むことになってしまった。これを契機に観測のテレメ-タ化が推進され,第4次,第5次計画における観測の精度は著しく向上した。地震前兆現象については,いくつかの事例を得たが,同時に前兆現象の多様性,複雑性も明かになって,前兆把握は可能ではあるが,沢して容易ではないことを示唆している。 2.火山噴火予知計画 昭和49年度から発足した火山噴火予知計画は,第1次計画において観測網の整備を開始し、一方では,特定の火山を対象として[集中総合観測]が開始され,技術の交流,情報交換等見るべき成果が得られた。第2次計画では,火山を活動度に応じて2種に分類し、第3次計画では,さらに3分し,各々に適した手法が導入されるようになった。これまでに、有珠,桜島,伊豆大島等の噴火活動について詳しい調査・観測がなされ、予知の研究は著しく進展した。
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