研究課題
養護学校義務化により重度精神遅滞児が養護学校に通学するようになり、重度精神遅滞児の教育のあり方が話題とされることが多くなった一方で、軽度精神遅滞児のことはあたかも忘れ去られているかのようである。こうした問題意識の下、我々は軽度精神遅滞児の教育をめぐる問題を探り、今後の研究課題を明らかにすることを目的として討議を重ねた。その結果以下の点が今後の研究課題として明確化した。1.実態調査ここで言う実態とは、軽度精神遅滞児の措置の実態だけでなく、教育内容及び指導形態も含む。2.教育臨床的生理心理研究我々は軽度精神遅滞児の生理心理に関しては一定程度の知見を蓄積してきている。それに基づきつつ、教育指導目的標及び指導上の留意点についての診断項目を作成する必要がある。3.指導方法及び授業に関する研究子どもを伸ばす授業はいがなる条件をそなえたものかを明らかにする必要がある。その検討の中では個別指導形態のあり方も問われる必要がある。