研究分担者 |
中沢 清 東京工業大学, 理学部, 教授 (10025455)
藤原 顕 京都大学, 理学部, 助手 (70173482)
向井 正 神戸大学, 理学部, 教授 (10097412)
坂田 朗 電気通信大学, 工学部, 助手 (90017393)
留岡 和重 東京大学, 理学部, 助手 (00201658)
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研究概要 |
惑星間塵の研究ははじめ黄道光や流星の観測から起り,天文学の一部として発展してきた。特に最近の彗星の探査,赤外衛星の惑星間空間の観測は新しい方向を開いている。しかし日本では,この研究が単に天文学の一部であるに止まらず,物質科学としての取扱いや,星間塵との関連において把握されてきたことがきわだった特長であり,今後の研究計画においてもこのような実績を生かしつつ策定すべきである。 このような観点から,特に重点を置くべき計画として以下のものがある。 1宇宙微粒子の研究。固体微粒子の形成,変質,消滅にいたる過程の研究と,微粒子物性の実験的・理論的研究を行い,星間塵と惑星間塵との関連を明らかにする。 2惑星間塵の光学的性質の研究。鉱物の光学的特性を実験室内で系統的に測定してこれを観測と結びつけるとともに,不規則粒子による光散乱の理論を発展させる。 3微粒子の分析における加速器質量分析法の導入。宇宙の微粒子候補として,超高層,深海,地層中で採集される微粒子(宇宙球粒粒子を含む)の化学的性質を知るために,最も有効な方法として加速器質量分析法を導入する。(この方法は将来宇宙探査による回収粒の研究にも有効。) 4宇宙探査における微粒子の観測と衝突現象を利用した測定器の開発と使用。宇宙探査において,彗星,小惑星,惑星間塵の観測を進める。そのとき,日本で高い水準にある高速術定現象の研究にもとづき,すぐれた測定器を開発する。
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