研究分担者 |
阿部 孝夫 信越半導体株式会社, 研究本部, 研究主幹
泉 邦英 京都大学, 理学部, 助手 (50025376)
水野 薫 島根大学, 理学部, 助教授 (70166023)
小島 謙一 横浜市立大学, 文理学部, 教授 (90046095)
入戸野 修 東京工業大学, 工学部, 教授 (40016564)
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研究概要 |
本総合研究は,格子欠陥研究の強力な研究手段として期待されているシンクロトロン放射光トポグラフィを有効に活用するために,広範な格子欠陥研究者とX線回折研究者による共同研究体制と共同研究課題を検討することを目的として行われた。 まず,今まで個別に行われてきた研究の総括を通じて,格子欠陥研究におけるシンクロトロン放射光トポグラフィの有用性と間題点を明らかにした(平成2年9月東京,19名出席)。つづいて,この格討結果を踏まえて,次世代の大型放射光源を利用するX線トポグラフィはいかにあるべきか,という観点から以下の4つの検討課題毎に検討を進めた。 (1)高分解能リアルタイム・トポグラフィ:従前の方法では完全性の高い結晶にしか適用できないが,分解能を向上させれば,その適用範囲は大幅に広がる。次世代の高輝度X線源とウィ-クビ-ム法によって,これが可能であるとの結論に達した。 (2)精密X線光学系トポグラフィ:次世代の高輝度X線源の利用によって,平面波トポグラフィを汎用技術として使えるようになるばかりでなく,さらに精密な回折実験,微小欠陥の解析が可能になる。 (3)散乱ラジオグラフィ:結晶評価を一般化するために散乱ラジオグラフィは大いに期待される手法であり,次世代光源の利用によって,これが極めて短時間に,高分解能で可能であるとの見通しを得た。 (4)高エネルギ-X線トポグラフィ:次用代光源の高エネルギ-X線の利用は,トポグラフ研究に新たな側面を拓くが,同時にバックグランドの除去という難問があり,なお検討の必要がある。 これらの検討課題および個別研究課題の発表討論会を平成3年1月つくば市において30名の参加者を得て開催された。一連の活動については,研究報告書としてまとめた。
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