研究課題/領域番号 |
02401004
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
山下 袈裟男 東洋大学, 社会学部, 教授 (10057903)
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研究分担者 |
喜多川 豊宇 東洋大学, 社会学部, 専任講師 (40103569)
松本 誠一 東洋大学, 社会学部, 助教授 (30181770)
高橋 統一 東洋大学, 社会学部, 教授 (90057935)
池田 正敏 東洋大学, 社会学部, 教授 (30103568)
藤木 三千人 東洋大学, 社会学部, 教授 (30057955)
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キーワード | 外国人労働者 / グロ-バリゼ-ション / 日系人 / アジア人労働者 / 不法就労者 / ブロ-カ- / 異文化接触 / 人手不足 |
研究概要 |
当該年度の研究実績の骨子になるものは、(1)群馬県大泉町・太田市における、日系人の受け入れに関する実査研究、(2)前者の送り出し側の母村調査(ブラジル、サンパウロ州など)の文献による研究と実査研究(実査研究は、東洋大学海外研究費助成による)(3)フィリッピンの労働力輸出政策の文献的研究と同労働者の日本における実査研究、(4)アジア系不法就労者の実査研究(産業研究所委託アジア社会問題研究所研究を、さらに展開したもの)、(5)日系人子女学校受け入れに関する実査研究、(6)外国人入国管理統計に関する資料的研究、(7)文献や前者の実査研究のデ-タを用いた総合研究の7つになる。1990年6月1日の新入管法の施行によって、日系人が急増し、また、アジア系の不法就労者も依然として水面下で増加してゆく傾向を、総合的に解明することに努めた。日系人といっても、2、3世になると日本語は不十分で、価値観もブラジル人そのものである。受け入れにあたっては、異文化接触による諸葛藤を起こしやすい。また、家族で来日するものも多く、保育園や学校の受け入れや、各種社会保険加入などの問題も多い。わけても、ブロ-カ-による、人材送り込みや、引き抜きなどの問題も深刻である。また、送りだしの側の問題点も多いが、サンパウロ市郊外のスザノ福博村を調査地点に選び、送り出し側と、大泉町・太田市の受け入れ側の両面から問題点を描き出した。ところで、同地区はパキスタン、バングラディッシュ、イラン、フィリッピンなどのアジア系労者も依然として多い。こうした、外国人労働者の二重構造の分析を行った。また、首都圏と大泉・太田市の比較分析も行った。並行して、受け入れや人権に関する法制、医療や年金などの社会保障制度、学校受け入れ問題、行政サ-ビスや住民の受け入れ指向などの外国人受け入れのための基盤についての研究を行った。
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