研究課題/領域番号 |
02401013
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
水之江 有一 千葉大学, 文学部, 教授 (90009598)
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研究分担者 |
越村 勲 千葉大学, 文学部, 助手 (10178262)
南塚 信吾 千葉大学, 文学部, 教授 (50055315)
加藤 定秀 千葉大学, 文学部, 教授 (80008953)
前田 彰一 千葉大学, 文学部, 教授 (70023596)
倉智 恒夫 千葉大学, 文学部, 教授 (20062614)
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キーワード | 祭儀 / 民衆文化 / 祭り / 仮面 / 儀式 / 風習 / 暦 / 神話 |
研究概要 |
1.祭儀、儀式と文学に関する民族、風俗、文化上の問題点を検討した後、文学解釈への実践面および応用を考察した。2.中世から近世にかけて流行した愚者文学、セバスチャン・ブラント、アレグザンダ-・バ-クレ-、フランソワ・ラブレ-等の作品を読み、その実相と背景を検討した。3.世相のパロディやアイロニ-として、スウィフトの『召使いたちへの教訓』や他の作品を検討し、「死者たちの文学」「近化文学」「不条理文学」への手掛りを探る。4.カトリック教会(ロ-マ)を中心に発達したラテン文化の崩壊と近世社会の成立を軸に、民衆文化の諸相と民族問題を考えた。各国文化、各国神話の誕生も合わせて。5.以上の要因に対し、歴史民俗学や神話学の面からの検討を加わえ、各民族の伝える暦へ注目し、暦に立脚した祝祭日、年中行事を検討した。 このような問題意識に基づき、以下の研究活動を行った。国際アイルランド文学会に出席し講演した(水之江)。国内の各学会、イギリス・ロマン派学会(水之江)、日本比較文学会(倉智)、日本ドイツ文学会、歴史学会(南塚)にそれぞれ出席し、研究発表、シンポジウム他に参加した。御殿場セミナ-(7月)と浜名湖セミナ-(11月)を当研究グル-プで開催し、他大学やドイツから研究者を招いて討議した。また秋にはジョン・ハ-ヴェイ博士(英ケンブリッジ大)やシュテファン・ジンガ-氏(ケルン仮面劇団主宰)等が加わり、共同で研究活動を行った。さらに12月「祭り」(里野、ドッピア他)、2月「仮面」(前田、ヴント、倉智、ジンガ-、加藤)、12月東欧史セミナ-(南塚、越村)を開催し、研究成果の発表を行い、その成果は「ヨ-ロッパ研究」第1号に収録される。3月24日から30日まで水之江はイギリスとベルギ-に出張し、湾岸戦争後揺れるヨ-ロッパの現状を視察し、現地の学者と交流する。3月25日には英ウォリック大学で共同セミナ-が開催される。
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