研究課題
平成2年5月以来、平成3年3月までに合計12回にわたる教科教育合同研究会を開いた。そこでは、10教科の教科教育の専門家が一同に会し、研究計画に即して各々の教科での研究成果を発表しあい、活発な討議が繰り広げられた。同時に、研究計画に従いつつ、VTR機器一式や教科教育関係等の図書を購入して各々の教科で授業の観察・分析等の研究を推進している。研究を進めていくなかで、次のような新たな知見が得られた。1.教科間での討議によって、各々の教科で個別に研究を進めていたのでは見えてこないさまざまな問題が明らかにされ、各教科の独自性と教科間の共通性が浮き彫りにされた。2.各教科の抱える問題点を掘り下げ、その解決に近づくためには、なお通教科的な検討が必要であると同時に、教育学・心理学の研究者とも協力していっそう深く広い研究を進めていく必要のあることが明らかになった。3.各教科における教科教育関係の講義の抱える諸課題が明るみに出された。カリキュラム編成上の諸問題、とくに各教科における専門科目との関係や、教科教育関係科目の系統性、附属校・協力校における教育実習との関連などの問題が提出された。4.教師教育プラン作成の基礎作業となる各教科の授業研究についても、各教科の教科教育関係講義における模擬授業の効果や、教育実習の授業分析の方法などについて研究がなされた。本研究はなお継続中のものであり、研究計画に従いながら、教科教育の体系化を求め、それに基づく教師教育プランの作成をめざし研究活動を進めて、最終年度にはその成果を著書としてまとめていく予定である。
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