研究課題
平成3年4月以来、平成4年3月までに、合計12回にわたる教科教育合同研究会を開いた。平成2年度より月例で開催したこの研究会においては、10教科の教科教育の専門家が一同に会し、研究計画に即して各各の研究成果を発表しあい、活発な討議を展開した。平成2年度における各教科の教科観に関する検討を踏まえ、当該年度においては、関係図書等を購入して、授業研究の方法や調査研究の方法に関する具体的・実証的な研究が行なわれた。研究を進めることによって、次のような実績が得られた。1.授業研究の方法に関して教科間での討議を進めることによって、各々の教科で個別に研究を進めていたのでは容易に見出すことのできないさまざまの問題が明るみに出され、教科教育体系化の基礎となる授業事象把握のための具体的なアプロ-チが示された。2.各教科の抱える問題点を掘り下げ、その解決のための方策を求めて、通教科的な検討を進めるとともに、教育学・心理学の研究者を招き、具体的な討議を行なった。3.大学における教科教育を組織的・体系的に進めるための諸問題に関する検討が為された。各教科における教師教育を有機的に進めるためのカリキュラム案が提出され、検討された。4.いくつかの教科においては、小・中・高校における教科教育の実態を探るためのアンケ-ト調査が実施され、その分析・検討を行なった。5.当該年度までの研究成果をまとめた中間報告書の準備をほぼ完了した。本研究はなお継続中のものであり、研究計画に従いながら、教科教育の体系化を求め、それに基づく教師教育プランの作成をめざし、さらに研究活動を進めて、最終年度にはその成果を著書としてまとめていく予定である。
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