研究課題
一般研究(A)
平成2年5月以来平成5年3月までに、合計33回にわたる教科教育合同研究会を開いた。そこでは、10教科の教科教育の専門家が一同に会し、研究計画に従いつつ、教科教育学研究の成果を生かした教師教育プランの作成のために活発な研究討議が繰り広げられた。本研究においては、次のような知見が得られた。(1)個々の教科を超えた討議によって、各々の教科で個別に研究を進めていたのでは見えてこないさまざまな問題が明らかにされた。(2)カリキュラム編成上の諸問題、とくに各教科における専門科目との関係や、教科教育関係科目の系統性、附属高校・協力校における教育実習との関連など教科教育カリキュラム編成上の諸問題が提出された。(3)授業研究の方法に関して教科間での討議を進めることによって、教科教育体系化の基礎となる授業事象把握のための具体的なアプローチが示された。(4)いくつかの教科においては、小・中・高校における教科教育の実態を探るためのアンケート調査が実施され、その分析・検討を行った。(5)各々の教科の研究者から、これまでにそれぞれの教科が抱えていた教科教育に関する問題点が提出され、その問題点の解明をめざすための教師教育カリキュラム案が提出された。平成2・3年度に検討した問題については平成4年10月に中間報告書『教科教育学からみた教師教育の課題』としてまとめた。研究の最終的なまとめとしての報告書については、現在その準備をほば終えたところである。
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