研究課題/領域番号 |
02402002
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研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
奥田 治之 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 教授 (50025293)
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研究分担者 |
松原 英雄 名古屋大学, 理学部, 助手 (30219464)
中川 貴雄 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助手 (20202210)
芝井 広 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助手 (70154234)
村上 浩 宇宙科学研究所, 宇宙圏研究系, 助教授 (40135299)
矢島 信之 宇宙科学研究所, システム研究系, 教授 (30200489)
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キーワード | 星間物理学 / 遠赤外線分光 / 〔CII〕スペクトル線 / 銀河系 / ファブリ・ペロ-分光器 |
研究概要 |
本研究の目的は、中性星間ガスをトレ-スする新しいプロ-ブである遠赤外〔CII〕スペクトル線(波長158μm)を用いて、銀河面サ-ベイ観測を行い、銀河系の構造を新しい観点から明らかにすることにある。 我々は、平成2年度に〔CII〕サ-ベイ専用の気球搭載観測機BICE(Balloonーborne Infrared Carbon Explorer)を開発し、試験観測実験を行ったが、気球自身の不調により、実際の観測にはいたらなかった。実験後観測器を回収し、平成3年度の本観測に向けて、改修・調整を行った。 この結果をうけて、平成3年度には、BICEを用いた本観測を行った。この観測実験は、米国アリゾナ大学との協同のもと、米国テキサス州パレスティンのNSBF(National Scientific Balloon Facility)から行った。二回の気球飛翔を行い、共に観測に成功し、良質のデ-タを大量に取得することができた。今回の観測は、従来行われてきた〔CII〕広域サ-ベイを、空間分解能で35倍、感度で1桁、それぞれ向上させたものである。 今回の観測範囲は、銀経ー10度〜75度の銀河面、CygーX領域、pーOph暗黒星雲など、広範囲でかつ多種多様にわたる。この観測により、個々のHII領域に付随しない広がった〔CII〕領域の発見や、暗黒星雲からの強い〔CII〕放射の検出など、数多くの興味深い結果が得れれた。観測結果は現在解析中であり、近日中にデ-タをまとめ、論文発表を行う予定である。 また、今回用いた観測器は観測後回収された。平成4年度に予定している南半球での観測に向けて、その改修・整備・調整を行った。
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