研究課題/領域番号 |
02402013
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
伊勢崎 修弘 千葉大学, 理学部, 教授 (60107943)
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研究分担者 |
浅沼 俊夫 千葉大学, 理学部, 助手 (50092028)
平田 直 千葉大学, 理学部, 助教授 (90156670)
飯山 敏道 千葉大学, 理学部, 教授 (90107699)
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キーワード | 沖縄トラフ / 電気伝導構造 / 地殻構造 / 地殻熱流売 / 地磁気全磁力異常 / 地磁気3成分異常 / 海洋底拡大 / リフティング |
研究概要 |
南部沖縄トラフの電気電導度分布を磁場と電場の両方の時間変化から求めるために、1990年、1991年の調査に加えて1992年にも海底電位磁力計による調査を行った。比抵抗値の低い(電気電導度の高い)ブロックあるいは境界が、沖縄中部から南部まで連続しているかどうか、どの深さに存在するのか、そしてこれが今までの岩石学モデルからの、背弧海盆でのwater releaseと関係があるのかどうかという問題は現在鋭意解析中であり、明確な結果は近い内に発表されるだろう。 地殻熱流量の測定からは、北部と南部沖縄トラフでは変わらないという結果を得た。一方南部沖縄トラフの八重山クラ-ベンでは、熱水活動を示唆する熱流量の分布が得られた。80ー90mW/m2という値は安定な大陸地殻の熱流量よりもはるかに大きいが、熱流量が北部と南部で同じである事から、両地域が同じテクトニクスの歴史を歩んだと結論はできない。 一方、海底震計ーエアガンの地震探査から、地殻全体の厚さは155ー16kmとなり、モホ面は海底下約18kmである事が判った。。この地殻構造は海洋性地殻というより大陸性地殻というべきものである。また上部地殻や堆積層の断層構造の走向、地震波速度異方性から南北伸張の応力場が考えられる。 海上での地磁気測定の結果からは、地磁気異常島模様は観測されず、海洋底拡大は考えられないと結論した。又地磁気異常解析から地磁気異常原因層の上面が、音響基盤面と一致する事が判った。3成分の異常からは、南部沖縄トラフでは約2Maを境にして、東西方向の伸張応力場が南北方向に変わった事が結論された。古地磁気学の研究は、北部沖縄トラフがどのように開いたかをつきとめようとした。種子島を調査対象としたが、良好な資料を得る事ができず引き続き研究をする事になった。
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