研究課題/領域番号 |
02402030
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研究機関 | 九州東海大学 |
研究代表者 |
赤崎 正則 熊本大学, 工学部, 教授 (30037676)
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研究分担者 |
池上 知顕 熊本大学, 工学部, 助教授 (20136518)
本田 親久 九州大学, 総合理工学研究所, 助教授 (20037881)
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キーワード | レ-ザ誘雷 / 雷放電 / エキシマレ-ザ / レ-ザ誘導放電 |
研究概要 |
レ-ザ誘雷の実現を目指した基礎研究として、レ-ザ光による放電誘導特性をロゴウスキ-型電極による平等界のもとで、レ-ザ波長、ガス雰囲気、ガス圧力を変えて測定し、以下の結果を得た。 1.レ-ザ入射時の50%フラッシオ-バ電圧とレ-ザエネルギ-の関係をCO_2(波長9.6μm)、YAGレ-ザ(1.064μm)及びエキシマレ-ザ(248nm)を用いて測定した。大気によって吸収されるレ-ザエネルギ-は波長が長いほど大きく、吸収エネルギ-の増加とともにフラッシュオ-バ電圧は低下する。 2.CO_2レ-ザにより生じたプラズマは約10^6cm/sの速さで膨張し、電界中ではイオン雲として残り、フラッシオ-バ時には導体のように振る舞いストリ-マにより電極とつながる。 3.KrFエキシマレ-ザを用いた実験において、50%フラッシオ-バ電圧は酵素、乾燥空気、窒素の順に小さく、レ-ザ入射により1気圧の窒素で約1/3、空気、酵素で約1/2まで低下する。また、レ-ザ光を50Hzで多重射することにより、フラッシオ-バ電圧は若干減少する。 4.レ-ザ光による初期プラズマの分光の結果、レ-ザ入射直後は高温のプラズマからの再結合輻射が支配的で、特に酸素の原子・分子・イオンによるものが窒素のものよりも発光強度が大きい。 以上の結果から、レ-ザ光による長距離の電離プラズマの生成には、CO^2レ-ザとエキシマレ-ザの同時入射及び、多重繰り返し入射が有効であり、また放電誘導特性には酸素の影響が大きいとの結論を得た。
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