研究課題/領域番号 |
02402033
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
対馬 國郎 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (50217296)
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研究分担者 |
渡辺 直寛 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (30230981)
大越 正敏 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (90112177)
奥田 高士 工技院電子技術総合研究所, 材料科学部, 主任研究官
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キーワード | 光磁気メモリ / 磁性薄膜 / レ-ザ-アブレ-ション / 磁区構造 / 磁壁構造 / エキシマレ-ザ- |
研究概要 |
現在の薄膜作成技術の世界的な進捗状況を鑑み、レ-ザ-アブレ-ション法による薄膜作成技術の確立が急がれるため、申請では次年度となっていたエキシマレ-ザ-一式を初年度に於いて購入することにした。 そこで平成2年度ではこのエキシマレ-ザ-アブレ-ション装置に関する調査、研究を精力的に行ない、機種の選定、購入を行なった。この調査により、世界的にみてレ-ザ-アブレ-ション法についてはその薄膜生成機構についての基礎的なデ-タが未だ不十分であるため、ビスマス鉄ガ-ネット(BIG)を構成する各元素についてのアブレ-ションを行い、それぞれの薄膜の生成機構に関する基礎的なデ-タを現在蓄積中である。具体的には構成元素の一つである鉄についてアブレ-ションを行ない、ファラデ-ヒステリシス曲線を測定し、ある作成条件下(パルス繰り返し周波数15ー60Hz、エネルギ-密度0.4ー1.15J/cm2)では角型特性が得られる事等を見いだした。 この角型特性を示す薄膜については、その単位膜厚当りのファラデ-回転角θFは、膜の中心部よりも周辺部の方が大きいことが分かった(θF(中心)〜3.4deg/μm,θF(周辺)〜6.6deg/μm)。この膜については比較的結晶性が良いことがX線構造解析により確かめられた。また上記薄膜について光磁気効果による評価を行なうために光弾性モジュレ-タ-を用いた分解能0.01度の測定系を作成した。BIG膜の磁区、及び磁壁構造については、磁区構造観察により、10nsecのパルス磁場によりストライプ磁区をチョッピングすると、直径の異なる微少バブル磁区が存在し得ることを見いだした。
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