研究課題/領域番号 |
02402044
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田中 彰一 東京大学, 工学部, 教授 (50010799)
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研究分担者 |
長縄 成実 東京大学, 工学部, 助手 (10237539)
宮沢 政 東京大学, 工学部, 助手 (30010987)
増田 昌敬 東京大学, 工学部, 講師 (50190369)
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キーワード | 多孔質媒体 / 画像処理 / マイクロモデル / 石油工学 / エネルギ- / 流体工学 |
研究概要 |
本研究では、多孔質媒体内の孔隙集合体を模擬したガラス製のマイクロモデルを製作し、数十μmオ-ダ-の孔隙内における2種類の流体の置換現象を観察、記録及び解析する装置開発する。本装置を用いて、孔隙の大きさの尺度での多孔質媒体内における流体の置換現象の微視的な解析を行う。これは前年度より開始された研究であり、研究期間は4年間である。 本年度は、マイクロモデルの製作と実体顕微鏡の購入を行い、このモデル内における流体置換現象を観察できることを確認した。この観察システムでは、マイクロモデルの上方に設置した実体顕微鏡で拡大された画像をテレビモニタ-で観察すると同時に、前年度に設置した画像処理装置により解析することができる。実体顕微鏡には(株)ニコンのSMZーUー4を購入した。観察倍率は7〜150倍が可能である。観察用の照明には、リングファイバ-照明を使用した。一方、マイクロモデル内に高精度の溝をエッチングするために、ネガタイプのフォトレジストが適することを見いだした。マイクロモデルを用いた流体置換実験では、油または水を染料で着色することにより、流体間の界面の動きを画像解析により抽出することができた。この結果、モデル内の流路の微妙な形状の変化や流体の界面張力の違いにより、流体の存在形態が大きく変化することを確認した。現時点では、流体の置換現象に関して定性的な結果しか得られていないが、今後の理論的解析により、流体の置換現象の数式モデル化を試みる。
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