研究課題/領域番号 |
02402049
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
喜多山 繁 東京農工大学, 農学部, 教授 (10026502)
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研究分担者 |
今村 祐嗣 京都大学, 木質科学研究所, 助教授 (70151686)
伏谷 賢美 東京農工大学, 農学部, 教授 (80014950)
川口 正夫 東京農工大学, 農学部, 助手 (00014936)
服部 順昭 東京農工大学, 農学部, 助教授 (90115915)
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キーワード | CO_2レ-ザ / レ-ザ加工 / 木材 / 穴開け / インサイジング / 防腐処理 / 防虫処理 / レ-ザインサイジング |
研究概要 |
穴の直径が1ー2mmと小さく、深さが100mmまでの範囲で制御できるピンホ-ルを、木材の側面から反対側の面に達しない深さまで、所定の間隔で開け、木材内部から表面へ、逆に外部から内部への液体や気体の通路として穴を利用することによって、木材の乾燥や防腐・防虫薬剤の注入処理を信頼性よく時間短縮できる新しいインサイジング法を開発するために、平成2年度に備品として購入・設置した高速軸流型では定評のある丸紅ロフィン社の出力1.7kwCO_2レ-ザ加工機(RS1700SM型)を用いて実験を行い、以下のことが明らかになった。 (1)照射エネルギが同じ場合に、出力叉は照射時間のどちらが穴の深さに影響するかを、ノ-マルパルス光とス-パパルス光を照射して調べた結果、ス-パパルス光のエネルギが高々2Jと小さかったこともあるが、ピ-ク出力が数kwと高くてもより深い穴は開かなかったことから、木材の穴開けに十分なパワ-密度が得られるだけの出力があれば、照射時間を長くする方がより深い穴が開くことが分かった。 (2)断面が90ー95mm×210mm、長さが1.8mのスギ、ヒノキ、ベイマツ、ベイツガの角材に、裏面となる1面のみからと、その面とそれに隣接する2側面の3面とにそれぞれインサイジングを行い、インサイジングしない材と合わせて、ナフテン酸亜鉛を加圧注入し、コンクリ-ト製の脚に2本の角材を固定した奥行き400mm、長さ1.8m、高さ400mmの屋外用の木製ベンチを16脚作製し、耐朽試験を始めた。断面における薬液の浸潤状況から、木材全体に薬液を浸透させたい場合には、1面のみから表面に突き抜けない条件で穴開けする一面インサイジング法が、側面からある深さまで薬液を浸潤させたい場合には、隣合う2面からそれぞれの側面に平行に、ある列幅で穴開けし、断面において周辺部のみ浸潤するシェル型インサイジング法がそれぞれ適していることが分かった。
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