研究課題/領域番号 |
02403011
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
石戸 良治 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (60016037)
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研究分担者 |
釜池 和大 東京薬科大学, 薬学部, 助手 (50214507)
川島 悦子 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (30057343)
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キーワード | ヌクレオシド類複素環部保護基 / ジフェニルカルバモイル基 / 2ーシアノエチル基 / プソイドウリジン / 1ーβーDーリボフラノシルチミン / アセチルセルロ-ス担体 / 3ー(カルボキシ)プロピオニル基 / 4ー(2ーヒドロキシエチルスルホニル)ジヒドロシンナモイル基 |
研究概要 |
1.ヌクレオシド類複素環部に対する保護基の検討:グアノシンO^6位の保護基としては、ジフェニルカルバモイル基(DPC基;畑ら)の他により緩和な塩基性条件下で除去できる2ーシアノエチル基(CE基;Jonesら)などが知られている。三つのグアニル酸単位を含むRNA型13量体(2項参照)の化学合成における両者の有用性を比較した。その結果、後者が前者に勝ることを確認するとともに、O^6ー(2ーシアノエチル)グアニル酸素子の合成収率を30〜40%(Jonesら)から60〜70%と改善することができた。また、プソイドウリジン(Ψ)のN^1ならびにN^3位の保護基としては、ベンゾイル、アニソイル、および2,6ージメトキシベンゾイル基を導入しその安定性を比較検討したところ、N^1位のみをベンゾイル基で保護することで十分実用に耐えることが確かめられた。 2.アセチルセルロ-ス誘導体を高分子担体とするRNA型13量体(AAGGAAAAUUAUG)の合成:担当者らは、当該高分子担体に対して4ー(2ーヒドロキシエチルスルホニル)ジヒドロシンナモイル基をスペ-サ-として用いる手法について既に報告した。これに代るスペ-サ-として3ー(カルボキシ)プロピオニル基を用いて標記13量体を構築した処反応溶媒(ピリジン)に対する溶解性ならびに沈澱性(エタノ-ルからの)共に問題なく、グアノシンのO^6位の保護基にDPC基を用いた場合には130A_<260>単位、また、CEを用いた場合には240A_<260>単位を得ることができた。 3.アセチルセルロ-ス誘導体を高分子担体とする酵母菌アラニンtRNA TΨCステムル-プ部の合成研究:1ならびに2項の成果を踏まえて、Ψならびに1ーβーDーリボフラノシルチミン(T)を含む標記tRNAの特定部(UCCGGTΨCGAUU)の構造を構築し、合成法の有用性を示すことができた。
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