研究課題/領域番号 |
02403014
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
沖 猛雄 名古屋大学, 工学部, 教授 (30023039)
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研究分担者 |
市野 良一 名古屋大学, 工学部, 助手 (70223104)
山内 睦文 名古屋大学, 工学部, 教授 (40115647)
長 隆郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (50023114)
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キーワード | 表面インピ-ダンス / 表面反応均一性 / 反応時定数分布 / 結晶配向性 / 塗膜下腐食 |
研究概要 |
表面研磨状態を変えることにより表面粗さを変化させたもの、あるいは、電解析出条件である浴組成、添加剤、電流密度等を変化させて、表面粗さ、結晶配向性、結晶粒径など表面形態の異なる金属膜を生成させた。また、イオンプレ-ティング装置を用いて金属膜の成膜条件を変化させることにより、表面形態の異なる金属膜を生成させた。このように作成した試料について、インピ-ダンス測定より得られる各種パラメ-タと表面形態の関係について、表面反応均一性、反応時定数分布の観点から検討した。添加剤の種類、添加量、電流密度の変化とともに、表面形態および結晶配向性が変化した。また、これらの条件下において、電解析出中あるいは電解析出皮膜の界面インピ-ダンスを測定した結果、表面形態、結晶配向性の変化とともにインピ-ダンスパラメ-タも変化した。表面反応均一性が高く、反応時定数分布が小さい場合、結晶は特定結晶面へ優先配向した。また、表面平滑度が変化すると、それにともないインピ-ダンスパラメ-タも変化した。 塗装鋼板の塗膜の劣化および塗膜下の腐食機構について界面インピ-ダンス法を用いて検討した。塗膜の劣化および塗膜下における腐食の機構は、アノ-ド部とカソ-ド部で異なった挙動を示すことがわかった。カソ-ド部の劣化の度合は下地金属の種類によって大きく異なっいてることがわかった。しかし、カソ-ド部の劣化過程は、下地金属によらないことがわかった。塗装冷延鋼板の塗膜劣化は主にカソ-ド部の劣化によるもので、しかもその劣化はアノ-ド部の下地金属の電気化学的反応すなわちFeの溶解の律速されていることがわかった。
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