研究概要 |
(1)<ソル-ゲル法および粉砕法による各種構造の酸化物系超微粒子の作製>___ー;アルコキシド間の均一共重合反応や配位を応用した化学量論組成のムライト超微粒子の生成に成功した。シリカなど単組成の酸化物系粒子も粒子径,形状などの制御方法を確立した。また粉砕法でもスラリ-状態の制御およびサブミリの粉砕媒体ボ-ルを用いることにより平均粒径数十nmの超微粉砕を達成した。 (2)<液中凝集状態を調整することにより微構造を制御した顆粒体の作製>___ー;分子量,親水基および水溶性を制御した高分子系界面活性剤およびpHにより液中での超微粒子凝集状態を制御法を確立した。ソル-ゲル法により生成した種々の一次粒子特性のシリカ,ムライトの液中凝集状態をコントロ-ルしたスラリ-にスプレ-ドライヤ-法を施し、微構造の異なる顆粒体を作製し、微構造と変形特性を微小圧縮試験機等により評価した。 (3)<等方超高圧成形による6nm以上の細孔が存在しない高密度ナノ多結晶体の作製と生成機構の考察>___ー;一次粒子径10nm程度,pHを10前後の条件で作製した顆粒体を0.6GPa以上の圧力で等方超高圧成形を行ったところ水銀圧入法の測定限界である6nm以上の細孔が存在しない相対密度80%以上の高密度ナノ成形体が作製できた。この成形体の機械的特性を材料試験機により評価し従来とは異なる成形体特性が確認された。また超高圧成形過程でのを微構造変化を測定し、顆粒体の変形特性,構造と成形特性の関係が求められた。 (4)<粒子生成,凝集段階の計算機シミュレ-ションによる評価>___ー;粒子凝集挙動を疑似ブラウン運動を用いた計算機シミュレ-ション等により再現し、凝集状態などの制御方法に対する定量的検討を行った。また生成した超微粒子の充填シミュレ-ションを行い、凝集状態が充填,成形体構造に及ぼす影響を定量的に求めることに成功した。
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