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1992 年度 研究成果報告書概要

ヒト蛋白質の細菌による分泌生産とそれに伴う蛋白質の構造変化の制御に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 02403024
研究種目

一般研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・発酵学
研究機関名古屋大学

研究代表者

鵜高 重三  名古屋大学, 農学部, 教授 (70023463)

研究分担者 YAMAGATA Hideo  Nagoya Univ., Agriculture Associate Professor (20023468)
研究期間 (年度) 1990 – 1992
キーワード蛋白質の分泌生産 / ヒト蛋白質の分泌 / 蛋白質の構造変化
研究概要

バチルス ブレビスを宿主とする蛋白質分泌生産システムを用いれば、ヒト蛋白質の生産が可能となったが、その効率は細菌由来の蛋白質の生産に比べれば一部の例外を除いてはるかに低い。その効率の差はそれぞれの蛋白質の分泌過程における構造変化の差に原因があると考察し、本研究では分泌過程における蛋白質の高次構造の生成を支配する酵素類、即ちペプチジルプロリルシス・トランスイソメラーゼ(PPI)やプロテイン・ジスルフィドイソメラーゼ(PDI)、さらに蛋白質の高次構造を認識して分解するプロテアーゼなどの機能を解析してきた。
PPI活性をバチルス ブレビスの培養上澄液と細胞抽出液中に見出し、後者から部分精製してその性質を調べた。本酵素は比較的熱に安定であるが、塩濃度が高くなると活性が低下した。サイクロスポリンAやFK506に感受性を示さなかった。一方、バチルス ブレビスのPDI様酵素すなわち、蛋白質ジスルフィド結合生成酵素(DSB)について精製を行ったところ、培養上澄液中にのみ活性が見出された。次に大腸菌の鞭毛機能を失った変異株を用い、その機能回復に必要な遺伝子を相補するようなバチスル ブレビスの遺伝子をショットガンクローニングにより検索した。約12万株の形質転換体を調べた結果、本菌のDSB遺伝子を見出した。そのヌクレオチド配列を決定し、分子量が13,000で、DSBに特徴的なCysGlyTyrCysの配列を有し、分泌性の蛋白質であることを明らかにした。従って、本酵素が分泌した蛋白質のジスルフィド結合を促進する活性を有することが分り、蛋白質の分泌に伴う構造変化に大きな役割を有することが強く示唆された。さらに細胞内で異種蛋白質を特異的に認識して分解することが知られているlonプロテアーゼ様の酵素の遺伝子を本菌ゲノムよりクローン化し、その全ヌクレオチド配列を決定した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kimio Ito: "Cloning,Characterigation,and inactiration of the Bacillns frevis lon gene" Jonrnal of Bacteriolagy. 174. 2281-2287 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Tatshya Ishihara: "Cloning and characteingation of the Bacillns frevis dsb gene"

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] K.Ito, S.Udaka, H.Yamagata: "Cloning, characterization, and inactivation of the Bacillus brevis lon gene" J.Bacteriology. 174. 2281-2287 (1992)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1994-03-24  

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