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1990 年度 実績報告書

植物における倍数性進化の分子遺伝学的基礎

研究課題

研究課題/領域番号 02404001
研究機関京都大学

研究代表者

常脇 恒一郎  京都大学, 農学部, 教授 (20026438)

研究分担者 宮下 直彦  京都大学, 農学部, 助手 (20212243)
キーワードコムギ / 倍数性進化 / ゲノミックDNAライブラリ- / RFLP座位 / 連鎖地図 / ナリテトラソミック分析 / コピ-数
研究概要

倍数種とその祖先型低倍数種の核ゲノムの差異を分子遺伝学的手法を用いて調べ,倍数性進化の分子的基盤を明らかにするため,パンコムギとその祖先種を用い,次の4項目の研究を実施することを計画している。それぞれの項目について得られた成果は次のとおりである。
<A)基盤的研究>___ーーパンコムギ品種Chinese Spring(以下CS)の核DNAのEcoRI,HindIII及びPstI断片のうち,大きさが0.5〜2.0kbpのものを選んで,ベクタ-pUC119に組み込み,約850のクロ-ンを得た。このうちの約50%が半数核当りのコピ-数が10前後のユニ-クコピ-と見なせるものであった。
<B)ゲノムレベルの研究>___ーー6倍性である普通系コムギ(8系統),4倍性である二粒系コムギ(33系統)とチモフェ-ビ系コムギ(25系統),それに2倍性である一粒系コムギ(7系統)とAegilops squarrosa(5系統)より核DNAを抽出し,(A)で作成したクロ-ンをプロ-ブに用いて,サザン分析を行い,核ゲノムの分化の程度を推定した。その結果,各系内の系統分化,及び倍数種の成立に関与した低倍数種の特定に成功した。
<C)染色体レベルの研究>___ーー上記CSの核DNAのクロ-ンを用い,CSとスペルタコムギのF_2雑種66個体について,両親間にみられるRFLP座位の連鎖分析を行うとともに,CSの20系統のナリテトラソミックスを用いて各連鎖群を代表する座位の座乘染色体を決定した。その結果,パンコムギの21染色体のすべてに対応する連鎖群が特定できた。これには119のRFLP座位と,347の非RFLP座位が含まれている。
<D)遺伝子レベルの研究>___ーー(A)〜(C)の研究に重点を置いたため,この項の研究はまだ準備段階にある。ユニ-クコピ-に近いグルタミン酸合成酵素の遺伝子及び重複遺伝子族に属するαーアミラ-ゼ遺伝子のクロ-ンを入手し,これをプロ-ブにコムギ遺伝子の探索を行う準備をしている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Liu,Y.G.,N.Mori and K.Tsunewaki: "Restriction fragment length polymogphism (RFLP) analysis in wheat.J.Genomic DNA library construction and RFLP analysis in common wheat" Japanese Journal of Genetics. 65. 367-380 (1990)

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公開日: 1993-08-11   更新日: 2016-04-21  

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