研究課題/領域番号 |
02404004
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
村田 紀夫 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 教授 (90011569)
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研究分担者 |
和田 元 岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所, 日本学術振興会, 特別研究員 (60167202)
佐藤 直樹 東京大学, 理学部, 助手 (40154075)
西田 生郎 岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所, 助手 (40189288)
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キーワード | 温度による発現調節 / 温度検知 / 不飽和化酵素 / ラン藻 |
研究概要 |
1.研究目的ー植物は、低温に曝されると膜脂質の脂肪酸を不飽和化して、低温による膜脂質の流動性の低下を補償する。この現象は、植物が温度の低下を何等かの手段によって感知し、脂肪酸を不飽和化して低温に適応していくことを示している。本研究では、この現象に関わる不飽和化酵素の遺伝子が温度によって発現を調節する機構を調べる、植物細胞の温度感知の機構を解明することを目的としている。 2.研究成果ー(1)ラン藻<Synechocystic>___ー PCC6803より単離したΔ12不飽和化酵素の遺伝子(<desA>___ー)をプロ-ブとして、<desA>___ー以外の3種類の不飽和化酵素の遺伝子の単離を試みた。この結果<desA>___ーの近傍にこれとハイブリダイズする3つの領域が存在することが明かとなった。今後、各々の領域について塩基配列を決定して対応する遺伝子の構造を解析すると共に、相同組換えを利用した遺伝子破壊法によってそれらの遺伝子の機能を明らかにしていく予定である。(2)<Synechocystis>___ー PCC 6803のゲノムDNAのライブラリ-をプラスミドpBSΔAvを用いて作製した。このプラスミドにプロモ-タ検出カセット(カナマイシン耐性遺伝子とガラクトシタ-ゼの構造遺伝子をもつ)を挿入した。これにより、pBSΔAvに組み込まれているラン藻DNAにカセットが挿入され、本来の遺伝子機能が破壊されると共に、その遺伝子のプロモ-タ活性がガラクトシダ-ゼを指標として検出されるようになる。約5,000個からなる形質転換体バンクを作製し、Xgal含有培地を用いて低温によりガラクトシダ-ゼ活性が発現される株を選択している。
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