研究課題/領域番号 |
02404009
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
日向 康吉 東北大学, 農学部, 教授 (00005589)
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研究分担者 |
岸谷 幸枝 東北大学, 農学部, 助手 (60005634)
渡辺 正夫 東北大学, 農学部, 助手 (90240522)
長戸 康郎 東京大学, 農学部, 助教授 (10143413)
木村 和彦 東北大学, 農学部, 助手 (10183302)
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キーワード | 温度環境 / 遺伝的応答 / 発生段階特異性 / 発生経路 / 耐凍性 / 草型 / 形質転換 |
研究概要 |
集団レベルでの応答では、昨年開発した画像入力システムと葉を認識するアルゴリズムに基づき、葉数と葉面積を推定するプログラムを開発し、異なった温度条件で生育したイネに適用した。 個体レベルでの応答として、昨年得られた温度反応性突然異体の再現性を確かめた。10系統の穂ばらみ期低温稔実性突然変異体のうち8系統では今年度も対照品種に較べて低温稔実性が有意に低く、温度反応性突然変異であることを確かめた。しかし残りの2系統は、昨年度低温稔実性が高いものと低いものとが分離した系統であり、今年度は対照と同程度の稔実性を示すものしか得られなかった。恐らく昨年度の優性ホモ個体からの種子を用いたものと考えられる。また、突然変異系統の小花の形態を調べたところ、全て正常な形態をしていた。従って、花の形態形成の異常によるものではなく、恐らく配偶子形成過程の異常によるものと考えられる。これらの穂ばらみ期突然変異系統の活着期の低温抵抗を調べたところ、対照品種と差はみられず、これらが穂ばらみ期特異的な突然変異であること、また発育段階により低温反応性遺伝子が異なることが明らかになった。オオムギの耐凍性に関しては、低温処理によって蓄績するベタインの量が同質遺伝子系統によって差がみられることを明らかにした。耐凍性と2次代謝産物が強く関係していることを示唆している。 形質転換に関して、イネの約800の突然変異原処理系統及び種々のAgrobacterium tumefaciensの系統を用いて接種試験を行ったが、イネに感染させることはできなかった。
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