研究概要 |
1.<エンドウPAL、CHSーcDNAの構造解析>___ー PALーcDNA(2.6kb)の全塩基配列を決定したところ、分子量80kDaのタンパクをコ-ドしていることが判明し、また塩基配列から導かれるアミノ酸残基配列では、インゲン、サツマイモ、イネ、パセリなどのPALと70ー90%の相同性を示した。また同様に、CHSーcDNAの塩基配列では他植物のCHSと80%以上の相同性を示した。 2.<エンドウ・ゲノミックPAL、CHS遺伝子の構造解析>___ー 現在、2種類のPALゲノム遺伝子が単離されており、構造遺伝子とその上流領域を含む約5kbの塩基配列を決定したところ、gPALー1は全長が3.1kb,gPALー2は2.6kbであり、それぞれ0.6kb,0.1kbのイントロンが一つずつ存在していた。また、gPALー1のエキソンI、エキソンIIとcDNAの塩基配列は一致していたこと、またgPALー1の5'側上流制御領域にはエリシタ-の誘導を受ける他植物のCHSやPAL遺伝子に共通したモチ-フがみられることからgPALー1はエリシタ-によって誘導をうける遺伝子であると推測される。また同様に、CHSゲノム遺伝子を解析したところ、5種類のメンバ-が同定され、現在塩基配列を決定している。 3.<エンドウ・トランンジエントアッセイ系の確立と遺伝子導入>___ー CATをレポ-タ-遺伝子として、エンドウのプロトプラストを用いたトランジエントアッセイ系を確立し、現在PCR法でgPALー1,gPALー2の5'側上流の制御領域DNA断片を合成し、どの領域がエリシタ-やサプレッサ-による発現制御に必要なのかを調べている。
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