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1991 年度 実績報告書

C型肝炎における肝炎発症機序および発癌機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 02404038
研究機関大阪大学

研究代表者

鎌田 武信  大阪大学, 医学部, 教授 (80028399)

研究分担者 笠原 彰紀  大阪大学, 医学部, 助手 (70214286)
林 紀夫  大阪大学, 医学部, 講師 (00144478)
キーワードC型肝炎 / HCV RNA / 非A非B型慢性肝疾患 / 肝癌 / 肝病変
研究概要

非A非B型慢性肝疾患の82%で血中HCV RNAが認められ、慢性肝炎、肝硬変、肝癌でのHCV RNAの検出頻度にも差は認められず、B型慢性肝疾患とは異なりC型肝炎では肝病変の進行した例においてもHCVの増殖が継続していた。また、肝癌96例のHBs抗原とHCV RNAを検討すると、HBs抗原のみ陽性でHBV関連肝癌と考えられる症例が17例(17%)、HCV RNAあるいはC100ー3抗体陽性でHCV関連肝癌と考えられる症例が61例(63%)、HBVとHCVのマ-カ-が陽性の症例が9例、ウイルスのマ-カ-が陰性の症例が9例認められた。
さらに、Competitive RTーPCR法によるHCV RNAの定量を行うと、C型慢性肝炎の血中HCV RNA量は血清1m1当りに換算して10^5ー10^<9.5>コピ-であり、肝硬変、肝癌でも血中HCV量は多く、また年齢の増加に伴い血中HCV量も増加した。E2/NS1領域のリコンビナント蛋白を抗原として抗体を検討すると、C型慢性肝疾患の約20%で認められ、これらの例では全例血中HCV RNAが陽性であった。したがって、C型慢性肝疾患では肝病変の進展した例においてもHCVの増殖が継続しており、HCVの増加により肝病変が進展すると考えられた。
また、In situ hybridization法により肝組織におけるHCV RNAを検討すると、C型慢性肝炎の肝組織において、HCV RNAは肝細胞の細胞質内に認められ、これら陽性細胞は肝小葉内に散在していた。この様な陽性細胞を認めたのは全症例の約30%であり、これら陽性症例では少数のHCV RNA陽性細胞しか認められなかった。また、組織学的変化の著明な症例にHCV RNA陽性細胞が認められる頻度が高かった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yuki N,et al.: "Hepatitis B virus markers and antibodies to bepdtitis C virus in Japanese patients with hepatocellular carcinoma." Dig.Dis.Sci.37. 65-72 (1992)

  • [文献書誌] Hagiwara H,et al.: "Detection of hepatitis C virus RNA in chronic nonーA,nonーB liver diseacse." Gastroenterology. 102. 692-694 (1992)

  • [文献書誌] Hagiwara H,et al.: "Detection of hepatitis C virus RNA in serum of patients with chronic hepatitis C treated with interferon alpha." Hepatology. 15. 37-41 (1992)

  • [文献書誌] Takehara T,et al: "Detection of minas strand of hepatitis C virus RNA by reverse transcription and polymerase chain reaction" Hepatology. 15. (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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