研究概要 |
平成2年度の予定は,時間積分化された脳圧のサンプリングとその記録システムの完成にある.これは既存の方法で脳室穿刺を行いカテ-テルを挿入する。脳圧はカミノ社デジタルモニタリングカテ-テル(モデル110ー4E)で測定しデジタルプレッシャ-モニタ-(モデル420)で電気信号化する。これをひずみ圧力用アンプ(APー601G)で増幅し、サ-マルアレイレコ-ダ(RTAー1200)に記録する。ここまでは既存の記録システムと代わりない.本研究では同時に、圧力アンプで増幅された電気信号を多用途積分ユニット(EIー601G)にて平均化し、このデ-タはCPU(PC9801 RA51)に入力し,さらに5インチフロッピ-ディスクに記録する。動脈血圧も、脳圧と同様に電気信号化し増幅してレコ-ダ-に記録する。脳圧と動脈血圧の電気信号をCPU(PC9801 RA51)に入力に、脳還流圧を算出する。この脳還流圧も同じく,5インチフロッピ-ディスクに記録する。 この際,多用途積分ユニットでの平均化に際し,時定数の選定が問題となった.即ち,時定数1秒にて平均化すると,圧波形の変動が大きく,CPUでのサンプリングタイムの設定により,デ-タのばらつきも大となり臨床的評価が困難となった.現在,臨床例で脳圧ならび脳還流圧の適切なサンプリングとデ-タ処理を行なう,至的時定数として,3,5,10秒の検討を行なっている.なお,CPUでのデ-タ処理では,MSーDOSを使用し,デ-タサンプリングタイムは任意に選定できるように設計している.
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