研究課題/領域番号 |
02404076
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研究種目 |
一般研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
補綴理工系歯学
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
長谷川 二郎 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学, 教授 (10064809)
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研究分担者 |
鶴田 昌三 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学, 講師 (40183488)
伴 清治 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学, 講師 (10159105)
河合 達志 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学, 講師 (60167351)
高橋 好文 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学, 助教授 (00090142)
福井 壽男 愛知学院大学, 歯学部・歯科理工学, 助教授 (50090147)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1993
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キーワード | インプラント / 貴金属合金 / 白金 / 金 / 鋳造 / 骨再建 / 移植 / 骨誘導 |
研究概要 |
貴金属系合金の生体移植用材料としての応用の研究に関しては過去の情報はきわめて少なく、特に生体反応に関しては殆ど未知の領域であった。本研究によりPt,Auの合金に関しての基礎的なデータを得ることができ、今後この方面における研究開発に際しての基礎的な情報となると考えられる。Pt-Au合金の生体親和性は純チタンと同様良好であることが判明し、特にPt成分量を10〜40%に限定した範囲のAu-Pt2元合金は骨誘導に関して阻害を与えず優秀な移植材料であることが判明した。さらに大きな強さを必要とする移植を想定して開発した5%Ta-25%Pt-Au合金は、鋳造性、機械的性質に優れ、生体親和性も良好なことから本実験における結実と考えられるが、今後生体移植用合金としての使用をめざして一層厳密な実験を行う予定である。特にTa添加量に関してはまだ研究の余地を残しており、鋳造性を低下させずに機械的性質を向上する最適組成の追求は今後の課題である。また、本実験では各合金はAsCastの状態での性質を調べたが、熱処理によりさらに機械的性質を向上することが可能であるので、今後選択された合金に関して熱処理を加味した研究を続行することはきわめて意義があると考えられる。さらに、今回の報告では鋳造性の点、骨誘導阻害性の点からPt含有量の少ない組成について研究の的を絞ったが、Pt側のAu固溶性に関しても、研究の余地を残していると考えられる。このように、Pt-Au系合金に関しては本研究によりその生体適合性を中心として生体移植材料として使用する場合の基本データが得られ1種の生体移植用貴金属系合金が得られたが、Au-Pt系合金にはいまだ研究未知の組成領域を多く残している。今後、今回開発した合金を臨床応用するための実験を積み重ね、同時に、さらに適切な成分のAu-Pt系合金の開発はきわめて有用であると考えられる。
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