研究課題
1、基礎的資料の調査・蒐集・整理(1)中央・地方公官庁の神社・神道・宗教関係行政資料前年度より継続している明治期以降の『神社明細帳』調査につき、当年度は全国都道府県の神社庁を対象にその所在確認と情報収集のために質問票を送付し、かなり貴重な回答を得たので、それらをもとにデ-タベ-スを作成し、その情報公開に向けて目録化を行った。その一方で、これら目録の内容をさらに精査するための調査を実施した。特に地方行政機関等の資料については、大阪府・奈良県・香川県・高知県・宮城県を集中的な調査対象地域とした。(2)地域社会、地方神社における神社・神道関係資料寄せられた情報をもとに、奈良県天理市大和神社(旧官幣大社)・高知県土佐神社(旧国幣中社)・香川県大川郡内の十社(旧郷村社)・三重県尾鷲市尾鷲神社(旧郷社)・三重県度会郡内五社(旧村社)・宮城県岩沼市金蛇水神社(旧村社)という異なった社格レベルの神社の未公開となっている多量の文献資料を調査し、それらが近世〜近代の神道・神社の変容を研究する上で重容な資料であることを明確化し、必要なものは写真・複写の方法で収集した。そして内容的な分析を始めるとともに、神社祭礼の調査も並行して行った。2、ムラ社会における実態の調査東北・東海・近畿・中国・四国・九州各地方より、従前の研究をもとに、宮城県・奈良県・三重県・香川県・高知県・愛知県での予備調査を開始し、上記の資料との整合性を図りつつ分析を進めた。