研究概要 |
特殊教育教員養成の実態を把握し,増大する教員への期待に対応するためには、多面的なアプロ-チが必要であるので,平成2年度においては,次のような立場で研究を進めた. 1、大学における教員養成の実態把握 全国の国を教員養成系大学・学部に対して,特殊教育教員養成に係るカリキュラムの実情調査を行った、その結果,大学間相互に,カリキュラムは多岐に亘っており,免許法の規定に則ってはいるものの,相当な幅が認められた。また教援する知識内容に関しても,大学教官の研究的関心によって相当な差異があることがわかった。 2、現職教員の意識 特殊教育教員の意識を調べることを目的として、全国の特殊教育諸学校に勤務する教員600名を対象に意識調査を実施した。その結果,予想以上に,教員の意欲は旺盛で,研究心も盛んな反面,重度障害児に対応するためのノウハウを求めて苦悩する姿が浮きぼりにされた。今後の教員養成に参考となる数々の知見が得られた。 3、教員の現職研修 各都道府県教育要員会に対して、特殊教育教員の現職研修の状況について調査を実施した。初任者研修から中堅研修まで、多様な研修の場が設けられており,教員の参加もかなり活発に行われていると認められた。以上のような三つの方法により,立体的に特殊教育教員養成の質的改善に関する基礎資料を得ることができた.平成3年度においては.これらの資料を組部に亘って分析するとともに,必要に応じて,授業場面に足を運んで教育方法等の調査を行い,教員養成の改善に示唆と知見を得たいと考えている。
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