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1991 年度 実績報告書

理工学系日本語学習者の専門書読解過程に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02451035
研究機関東京工業大学

研究代表者

谷口 すみ子  東京工業大学, 留学生教育センター, 講師 (30217129)

研究分担者 仁科 喜久子  東京工業大学, 留学生教育センター, 助教授 (40198479)
中浜 精一  東京工業大学, 工学部, 教授 (90016410)
木村 孟  東京工業大学, 工学部, 教授 (40016506)
キーワード読解過程 / 読解の技能 / 読解のストラテジ- / 背景知識 / 意味の推論 / 授業分析 / コンテクスト
研究概要

本年度は1.読解授業の授業分析2.コンテクストの有無が語彙や漢字の意味の推論に与える影響について調査を行った。それぞれの結果については以下に示す通りである。
1.読解授業の授業分析
初級終了程度の理工学系留学生を対象として専門書読解入門期の読解授業の設計と授業分析を行った。この授業の目的は学習者の読解過程の観察と読解の技能・ストラテジ-の養成である。授業形態はグル-プワ-クとし学習者に協力しながら問題解決を行い、自分の考えていることを報告するように指示した。読みの課題は学習者が既に持っている背景知識を活用しながら文章の大意をとるものである。テキストは学習者にとって馴染みのある内容を選択し、その背景知識を読解過程でどのように使うことができるかを観察のポイントとした。学習者は限られた日本語の知識にも拘らず、背景地識を活性化させ、様々なストラテジ-を使って問題解決を行った。特に知っている単語から整合性のある解釈を導き出す意味重視のストラテジ-を多用した。学習者の思考過程を出し合う授業活動は、読解ストラテジ-を調査する上で有効であると同時に、学習者に読み方についての意識を高めるきっかけになったと思われる。
2.コンテクストの有無が語彙や漢字の意味の推論に与える影響
初級終了程度の学習者を対象に、まずコンテクスト無しの単語表を見て単語の意味を推測し、次に絵入りの文章中にある同じ単語の意味を再度推測する課題を行った。未知の単語や漢字の意味を推論する際、単語だけよりも文章が与えられた方が正当率が高くなり、特に絵が理解の助けになるという結果を得た。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 谷口 すみ子: "思考過程を出し合う読解授業:学習者ストラテジ-の観察" 『日本語教育』. 75号. 37-50 (1991)

  • [文献書誌] 谷口 すみ子: "日本語学習者の読解過程分析" The Language Teacher. (1992)

  • [文献書誌] 谷口 すみ子: "第二言語での読解に与える背景知識の影響" 上智大学言語学会会報. (1992)

  • [文献書誌] 谷口 すみ子: "日本語学習者の読解過程の調査" 日本語教育学会第成3年度秋季大会研究発表要旨. 31-36 (1991)

  • [文献書誌] 谷口 すみ子(研究代表者): 理工学系日本語学習者の専門書読解過程に関する実証的研究(研究成果報告書). 1-45 (1992)

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公開日: 1993-03-16   更新日: 2016-04-21  

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